2013年10月16日水曜日

R100

2013/日本 上映時間100分 R15+
監督・脚本:松本人志
製作:岡本昭彦
製作総指揮:白石久弥

キャスト:
大森南朋
大地真央
寺島しのぶ
片桐はいり
富永愛
佐藤江梨子
渡辺直美


20点

”酷評込みのプレイ?"
酷評を沢山耳にした状態で観に行きました。
話題作ではあるので、良かれ悪かれ観に行こうと、言わば当たりに行ったってヤツですね。
なので、観終わった後に誰かの首を絞めたくなるような怒りにかられることは無かったです。無かったんですけど、うーん、どうしたものか。
松本人志にしか作れない映画なのは間違いないです。いや、作らないっていった方が正しいかと。
そう言う意味ではもの凄いものが観れます。






お話自体は「笑っていけない○○」のSMプレイ版なので、面白そうじゃないですか。
でも、そんなこっち側が想像するような簡単なお話にしないのが松本人志なんですよ。

じゃあどんなお話になっているんのか。

めちゃくちゃです。
お話の体をなしていません。



うおー、何だこれ。めちゃくちゃだなーと思っていると、急に面が変わって、待合室の場面に。
そこで明かされるのが、この『R100』って映画は、言わば劇中内映画で、待合室に集まっている人物達は、この映画を観に来ている観客らしいのです。そして『R100』を撮った監督は御年100歳で、これを最後に引退すると。
そして待合室では、この映画に対する不満を語っているんですよ。

つまりこう言うことです。
観ている観客側が感じたお話の不備や欠点を劇中の人物に喋らせてるんです。
うーん、これは頂けない。
恐らく言われるであろう批判点を、先回りして劇中で言われたところで全く納得が出来ないし、面白くないし、そもそも映画としてダメでしょ、そんなの。

そんな臆病な松本さん見たくないよ。
お話がめちゃくちゃならめちゃくちゃでも、「理解出来ひん方が悪いんじゃ」くらいに威張ってもらった方が100億倍マシですよ。



肝心の中身がダメ。
しかもそれに対して、映画内で余計としか言いようの無いフォローまで入れる。
うーん、酷評も仕方が無いですよ、これは。

個人的には笑ってしまったところも何カ所かありました。
親子揃ってのSMプレイは場内がどよめきましたし、自分も笑ってしまいました。
踏切を挟んで、電車が通り過ぎる間に嬢がやって来て、また通り過ぎたら消えてるシーンはグッときましたよ。
Mは突き詰めるとSになる可能性を秘めているって論理は自分も考えたことがあるんで、あぁ松本さんも同じこと考えるのか、なんて思ったりも。

そして、あの意味が分からないクライマックスも、そこまでバカやってくれるなら!!
と面白がってたんです
だけども、エンドロール後にまた待合室のシーンを入れて無駄なフォローを入れる。

フォロー入れるくらいなら映画なんて作るな!!!!






もし、松本さんが次回作を撮る気なら、今作に入れたようなセルフフォローは抜きに、どこまでもふざけて突き抜けた作品を観たいです。
それこそファンは期待しているものではないんですかね。

確かにダメな映画です。
でも、松本人志が撮りたかった映画って意味では、他の金儲けしか考えていない商業主義的な映画より遥かにマシだとも思っています。

それが面白いかはまた別の話ですよ。
でも、同じダメ映画なら、心意気の方を取りたいじゃないですか。

と、『謝罪の王様』を観て感じましたとさ。

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