2015年5月27日水曜日

インヒアレント・ヴァイス


『Inherent Vice
2014/米 上映時間149分 R15+
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
製作:ポール・トーマス・アンダーソン
ダニエル・ルピ
ジョアン・セラー
音楽:ジョニー・グリーンウッド
撮影:ロバート・エルスウィット
編集:レスリー・ジョーンズ

キャスト:ホアキン・フェニックス
ジョシュ・ブローリン
オーウェン・ウィルソン
キャサリン・ウォーターストン 他

96点




”内在する欠陥が夢を終わらす”




お話が分かりづらい、という声を多く聞いていたり、前作の『ザ・マスター』が個人的にちんぷんかんぷんだってりしていたので、事前に原作「LAヴァイス」を半分まで読み、PTAの過去作を観たり、おまけに『容疑者、ホアキン・フェニックス』まで鑑賞した状態でヒューマントラストシネマ渋谷にて鑑賞。

結果的にこれが功を奏してとても良い鑑賞が出来ました。
もし原作に手を付けていなかったら今作もちんぷんかんぷんだったかも…。

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』直系の、ある時代を鮮やかに切り取った傑作!

2015年5月21日木曜日

この動画が凄くいいよって話



何はともあれ、まずはこの動画をご覧下さい。






ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の予告編#2を真似たスター・ウォーズのフェイク予告なんですけど、これが本当に良く出来てる。ワクワクしかしない。
何が良く出来てるって、EPⅥの”お茶目”な部分がしっかりギャグになっていることですよ。観る度に生温い微笑みを浮かべていたあんなシーンこんなシーンも、ガーディアンズのフィルターを通すとちゃんと笑えるんだから凄い。

切り貼りした台詞の呼応のさせ方もガーディアンズ・スタイル。


「You don't know the Power of the darkside」

「I'll never turn to the darkside」

「what!?!?!?」



「Soon,You will call me Master」

「I don't think so :)」



そして、この予告で何が分かるって、やっぱり『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』はスター・ウォーズのDNAを受け継いだ、言わば親子の関係だという事ですよ…!!

スター・ウォーズ「I am your father」
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー「oh,Yeah!!」

ですよ。

旧三部作のチーム感。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にここまでぞっこんラブなのも、その系譜が濃厚に感じ取れたからなのかも。

…は!!またガーディアンズへの思いを書き連ねそうなってしまった。






2015年5月20日水曜日

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇


Narco Cultra
2013/米・墨 上映時間103分
監督:シャウル・シュワルツ
製作:ジェイ・バン・ホーイ
ラース・クヌードセン
トッド・ハゴピアン
撮影:シャウル・シュワルツ
編集:ブライアン・チャン
ジェイ・アーサー・スターレンバーグ
音楽:ジェレミー・ターナー



95点








”ベッドサイドのバズがせめての救い”





シアターイメージフォーラムにて鑑賞。
観賞後、シネマカリテに行き『22ジャンプ・ストリート』を観ようと思っていたんですが、それは流石に無理だった。今作を観た後だと笑える気がしない。
それでもそのまま帰るのも気分をそのまま引きづりそうなので、徒歩で六本木まで行きスター・ウォーズ展でお茶を濁す。

メキシコは今、麻薬カルテル同士の縄張り争いと、それを取り締まる政府との三つ巴の武力紛争中。2006年に政府が「麻薬戦争」と銘打ち組織に宣戦布告。その紛争で今現在12万人以上が死亡している状態。

話には聞いていたけども、実際の光景を見るとその様にただただ圧倒されるのみ。

2015年5月16日土曜日

ビリギャル


ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
2015/日本 上映時間117分
監督:土井裕泰
脚本:橋本裕志
エグゼプティブプロデューサー:渡辺正一
プロデューサー:那須田淳
進藤淳一
撮影:花村也寸志
編集:穂垣順之助

キャスト:有村架純
伊藤淳史
野村周平 他

70点




”予備校の授業みたいな映画だな。だが嫌いじゃない”




何やら評判が良かったので鑑賞。
場内大入り、劇場はギャルで溢れかえってる、なんて報告も聞いていたんですが、観た回がレイトショーだったからか入りはまばらでギャルは皆無。残念。彼女達のビビッドな反応を知りたかった…。

と言うのも、現役の女子高生がこの映画を観て、少しでも何かに情熱燃やして取り組もうと決意する。明日にはそんなこと忘れていたとしても、その時感じたことは間違いなく作品から得られたポシティブな感情であって、そんなギャルが一人でもいればこの作品は万々歳な気がするのです。

そして、この映画は間違いなく女子高生達の情熱を燃やさせるパワーを秘めていると思います。
個人的なお話、私自身浪人を経験していまして、一年間予備校に通ってみっちり受験勉強をしていたのですが、この映画が正に予備校の授業そのものな感じ。
とにかく、なんかこう、上手い具合に乗せられていくあの感覚そのもの。
ただそれが、全く嫌な感じじゃない。

2015年5月13日水曜日

シンデレラ


Cinderella
2015/米上映時間105分
監督:ケネス・ブラナー
脚本:クリス・ワイツ
製作:サイモン・キンバーグ
デヴィット・バロン 他
音楽:パトリック・ドイル
撮影:ハリス・ザンバーラコス
編集:マーティン・ウォルシュ

キャスト:リリー・ジェームズ
ケイト・ブランシェット
リチャード・マッデン
ステラン・スカルスガルド 他

85点






”今の技術でビビディバビディブー”



去年の私的な映画ランキングでワーストに入れた『マレフィセント』
志は買うけども出来がアレな『イントゥ・ザ・ウッズ』
アナ雪旋風等と言われていても、どうしてもぱっとしない最近のディズニー実写映画。

監督にケネス・ブラナー起用と言われても、どうしたって不安は残る。
ハードルを最大まで下げた状態で鑑賞。

そしたらば、…え!?いいじゃん!!

2015年5月8日金曜日

海にかかる霧


海霧 Haemoo
2014/韓 上映時間111分 R15+
監督:シム・ソンボ
脚本:シム・ソンボ
ポン・ジュノ
製作:ポン・ジュノ
チョ・ヌンヨン
キム・テワン
製作総指揮:キム・ウテク
撮影:ホン・ギョンビョ

キャスト:キム・ユンソク
パク・ユチョン
ムン・ソングン
キム・サンホ 他

88点






”「女は船に乗せるな」”




全くの前情報無しに鑑賞したら、なんだこれは!?
こんな映画だなんて知らなかった…、楽しかった!
それと元東方神起の方が出演しているなんて知らなかった…。(通りで劇場が大入りだった訳だ)

2015年5月5日火曜日

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
2014/米 上映時間119分
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
脚本:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
ニコラス・ジャコボーン 他
製作:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
アーノン・ミルチャン 他
製作総指揮:クリストファー・ウッドロウ
音楽:アントニオ・サンチェス
撮影:エマニュエル・ルベツキ
編集:ダグラス・クライス

キャスト:マイケル・キートン
ザック・ガリフィアナキス
エドワード・ノートン 他

85点






”無知がもたらす(皮肉な)奇跡”





バットマンがバードマン。
フィクションと現実の境がぼんやりとした作りで、落ち目のヒーロー役者が意欲作でカムバック。
仮に今作が熱いロートルのカムバック映画ならば、それは大好物。

観た結果、なんだいつものイニャリトゥじゃないか!

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