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2016年3月12日土曜日

マネー・ショート 華麗なる大逆転


The Big Short
2015/米 上映時間130分
監督:アダム・マッケイ
脚本:チャールズ・ランドルフ
アダム・マッケイ
製作:ブラッド・ピット
デデ・ガードナー 他
製作総指揮:ルイズ・ロズナー=マイヤー
ケビン・メシック
撮影:バリー・アクロイド
編集:ハンク・コーウィン
原作:マイケル・ルイス

キャスト:クリスチャン・ベール
スティーブ・カレル 他

85点




"見たいものしか見えない"





たまにワールド・ビジネス・サテライトをぼんやり観ているからきっと大丈夫だろうと思い観に行くと、やっぱり台詞のほとんどが理解できませんでした。

でもそれが狙いなのかも。
つまり、冒頭のマーク・トゥエインの引用が物語っています。

”やっかいなのは、何も知らないことではない。実際は知らないのに、知っていると思い込んでいることだ。”


2016年1月30日土曜日

ブリッジ・オブ・スパイ


Bridge of spies
2015/米 上映時間142分
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:マット・シャルマン
イーサン・コーエン
ジョエル・コーエン
製作:スティーブン・スピルバーグ
マーク・プラット 他
製作総指揮:アダム・ソムナー 
撮影:ヤヌス・カミンスキー
音楽:トーマス・ニューマン 

キャスト:トム・ハンクス
マーク・ライランス
スコット・シェパード 他

90点



"武器としての言葉"




最寄りのTOHOシネマズにて鑑賞。

観賞後、余韻にひたりながら駅のホームで携帯を開くと、SMAPがテレビで謝罪をしていたらしい。その話題でもちきり。

どうでもいい、訳ではないけど、個人的にはそんな大ニュースが頭に入ってこないくらいに素晴らしい作品でした。

世界的にきな臭い出来事が増えて今、前作『リンカーン』とセットで語りたいです。

2015年11月21日土曜日

恋人たち


恋人たち
2015/日本 上映時間140分 PG12
監督・原作・脚本:橋口亮輔
製作:井田寛
上野廣幸
企画:深田誠剛
撮影:上野彰吾
音楽:明星

キャスト:篠原篤
成嶋瞳子
池田良
光石研 他

100点





”それでも、生きてかなきゃ”





テアトル新宿にて初日に鑑賞。
観た直後の熱にうなされた状態で、今年ベストだと感じ、しばらく経ってそれを確信。

2015年10月24日土曜日

バクマン。


バクマン。
2015/日本 上映時間120分
監督・脚本:大根仁
製作:市川南
撮影:宮本 亘
編集:大関泰幸
音楽:サカナクション
原作:「バクマン。」大場つぐみ
小畑健

キャスト:佐藤健
神木隆之介
小松菜奈 他

80点



”鮮やかな手際の良さ”



大作と小規模インディーズの二極化が激しい今の日本映画界において欠けているピースを考えると、その間を埋める、いわゆる”普通に面白い日本映画”だと常々考えいるのですが、『バクマン。』を観た今、大根監督がそこを埋めてくれるのかもと予感。

だって、普通に面白いどころか手堅くちょー面白いですもん。

2015年10月1日木曜日

ウォーリアー


Warrior
2011/米 上映時間140分
監督:ギャヴィン・オコナー
脚本:ギャヴィン・オコナー
アンソニー・タンバキス
クリフ・ドーフマン
製作:ギャヴィン・オコナー
グレゴリー・オコナー
製作総指揮:マイケル・パセオネック
リサ・エルジー 他
音楽:マーク・アイシャム
撮影:マサノブ・タカヤナギ

キャスト:ジョエル・エドガートン
トム・ハーディ 他

99点



”血湧き肉踊るとは正にこのこと”


こんな大傑作をよくも4年も放ったらかしにしていたな、日本の配給よ。
そして、劇場公開してくれたシネマカリテ、心の底からありがとう…!!!!


私は、何でそんなに沢山映画を観るの?と聞かれたら、沢山観てるとたまにすげぇ一本に出会えるんだよと答えます。

これがそれだ!
『ウォーリアー』大大大傑作。
”血湧き肉踊る”とは正にこのこと。
ガッツリネタバレしてますので注意。

2015年9月12日土曜日

ナイトクローラー


NightCrawler
2014/米 上映時間118分
監督・脚本:ダン・ギルロイ
製作:ジェニファー・フォックス
シェイク・ギレンホール 他
製作総指揮:ゲイリー・マイケル・ウォルターズ
ベッツィー・ダンバリー
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:ロバート・エルスウィット

キャスト:ジェイク・ギレンホール
レネ・ルッソ
リズ・アーメッド 他

96点



”歩くビジネス書が夜を這いずる”




最低で最高のクソ野郎に感化されかけてしまった。
危ない危ない、映画って本当に危ない。

個人的には『ファイトクラブ』のタイラー・ダーデン、『ノーカントリー』のアントン・シガーと肩を並べるエクストリームな野郎でした。
ただ、彼等と比べて少しの人間臭さを随所に感じさせる辺りがニクい、最低、最高。

2015年7月17日金曜日

コングレス未来学会議


The Congress
2013/仏・似 上映時間123分
監督・脚本:アリ・フォルマン
アニメーション監督:ヨニ・グッドマン
撮影:ヨハウ・エングレルト
編集:ニリ・フェレー
音楽:マックス・リヒター
原作:スタニスワフ・レム「泰平ヨンの未来学会議」

キャスト:ロビン・ライト
ハーニー・カイテル
ポール・ジアマッティ
ダニー・ヒューストン 他

90点



”気持ちまでは支配出来ない”




シネマカリテにて鑑賞。
観終わったあと、ラストのロビン・ライトの選択に気持ちが沈み込んで、でもあれは幸福な終わり方でもあると思い直して、でも、でも、と気持ちが行ったり来たり。

間違いなく言えるのは、なんてへんてこな映画なんだ。

2015年7月11日土曜日

海街diary


海街diary
2015/日本 上映時間126分
監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:菅野よう子
撮影:瀧本幹也
原作:吉田秋生「海街diary」

キャスト:綾瀬はるか
長澤まさみ
夏帆
広瀬すず 他


100点





”日常こそが喪の途上”




封切り初日に既に2回鑑賞。
それからあれよあれよと数回観て、先日鎌倉に行った次の日にも観て(本当はその日に観たかった)、計5回鑑賞しています。

普段滅多に漫画は読まないのですが、父に勧められたのかどうだったか経緯はよく覚えていないのです、が今作はなぜか気に入っていた原作ファン。

そんな「海街diary」を是枝監督が撮るとのアナウンスを聞いた時、喜び以外の感情はありませんでした。その喜びは、監督の映画化への意気込みを語る短い文章で確信に変わり、そして鑑賞。

『海街diary』、大傑作でした。

「海街diary」成功の鍵は、あの四姉妹が魅力的に描かれていること。
それを易々と超えて、さらにその奥へと踏み込むこの映画の懐の深さと力強さに溜め息。

2015年7月4日土曜日

きみはいい子


きみはいい子
20115/日本 上映時間121分
監督:呉美保
脚本:高田亮
製作:星野秀樹
音楽:田中拓人
撮影:月永雄太
編集:木村悦子
原作:中脇初枝

キャスト:高良健吾
尾野真千子
池脇千鶴 他

90点





"他者と関わることの限界と可能性"




テアトル新宿にて鑑賞。
上映終了後、涙が落ち着いたのを待って劇場を出ると、階段に展示されていたスチール写真でまた涙がこみ上げてきて、新ピカのトイレに駆け込むというこの有様。

人の人生に関わる難しさを感じながら、どうにもならないことを目の前にして、それでも抱きしめられたり、肩を叩かれたり、背中を撫でられたりすると、少しでも痛みが分かち合える気がする。

とても優しい映画でした。
とてもいい映画でした。

2015年7月2日木曜日

新宿スワン


新宿スワン
2015/日本 上映時間139分
監督:園子温
脚本:鈴木おさむ
水島力也
製作:山本又一郎
音楽:大坪直樹
撮影:山本英夫
編集:掛須秀一
原作:和久井健

キャスト:綾野剛
山田孝之
沢尻エリカ 他

40点




”1/5だもんねそうだよね、とはならない”





園子温作品なのに、全く食指が伸びなかった今作。
ただ一位になったのだから行くかと劇場へ。

つ、つまらない。
だ、ださい。
そうだよね、今年5本も新作撮るからしょうがないよね、とはならないぞ!!

2015年5月16日土曜日

ビリギャル


ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
2015/日本 上映時間117分
監督:土井裕泰
脚本:橋本裕志
エグゼプティブプロデューサー:渡辺正一
プロデューサー:那須田淳
進藤淳一
撮影:花村也寸志
編集:穂垣順之助

キャスト:有村架純
伊藤淳史
野村周平 他

70点




”予備校の授業みたいな映画だな。だが嫌いじゃない”




何やら評判が良かったので鑑賞。
場内大入り、劇場はギャルで溢れかえってる、なんて報告も聞いていたんですが、観た回がレイトショーだったからか入りはまばらでギャルは皆無。残念。彼女達のビビッドな反応を知りたかった…。

と言うのも、現役の女子高生がこの映画を観て、少しでも何かに情熱燃やして取り組もうと決意する。明日にはそんなこと忘れていたとしても、その時感じたことは間違いなく作品から得られたポシティブな感情であって、そんなギャルが一人でもいればこの作品は万々歳な気がするのです。

そして、この映画は間違いなく女子高生達の情熱を燃やさせるパワーを秘めていると思います。
個人的なお話、私自身浪人を経験していまして、一年間予備校に通ってみっちり受験勉強をしていたのですが、この映画が正に予備校の授業そのものな感じ。
とにかく、なんかこう、上手い具合に乗せられていくあの感覚そのもの。
ただそれが、全く嫌な感じじゃない。

2015年5月5日火曜日

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)


Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
2014/米 上映時間119分
監督:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
脚本:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
ニコラス・ジャコボーン 他
製作:アレハンドロ・G・イニャリトゥ
アーノン・ミルチャン 他
製作総指揮:クリストファー・ウッドロウ
音楽:アントニオ・サンチェス
撮影:エマニュエル・ルベツキ
編集:ダグラス・クライス

キャスト:マイケル・キートン
ザック・ガリフィアナキス
エドワード・ノートン 他

85点






”無知がもたらす(皮肉な)奇跡”





バットマンがバードマン。
フィクションと現実の境がぼんやりとした作りで、落ち目のヒーロー役者が意欲作でカムバック。
仮に今作が熱いロートルのカムバック映画ならば、それは大好物。

観た結果、なんだいつものイニャリトゥじゃないか!

2015年3月20日金曜日

はじまりのうた


Begin Again
2014/米 上映時間104分
監督・脚本:ジョン・カーニー
製作:アンソニー・ブレグマン
トビン・アームブラスト 他
製作総指揮:ナイジェル・シンクレア
ガイ・トースト 他
撮影:ヤーロン・オーバック
編集:アンドリュー・マーカス
音楽:グレッグ・アレクサンダー

キャスト:キーラ・ナイトレイ
マーク・ラファロ
ヘイリー・スタインフェイン 他

92点






”歌の力で景色が輝き出す”





新宿ピカデリーにて鑑賞。
何気ない気持ちで観に行ったらこれが素晴らしく力の抜けた、それでいて秘めたるパワーは物凄い映画。
大仰な演出は無しに、何気ない歌の力をストレートに感じられるフランクな映画。

サントラ必携必聴。

2015年3月11日水曜日

シェフ 三ツ星フードトラック始めました


Chef
2014/米 上映時間115分 PG12
監督・脚本:ジョン・ファブロー
製作:ジョン・ファブロー
セルゲイ・ベスパロフ
撮影:クレイマー・モーゲンソー
編集:ロバート・レイトン
音楽監修:マシュー・スクレイヤー

キャスト:ジョン・ファブロー
ソフィア・ベルガラ
ジョン・レグイザモ
スカーレット・ヨハンソン
ダスティン・ホフマン 他

86点







”我々はアイアンマンは作れないが、美味しい料理なら作れる!!”






海外予告での宣伝文句、”フードポルノ”の名に偽り無し。
観る時間によっては行き場の無い食欲に身悶えすることでしょう。
実に危険な映画です。

出てくる料理は全て美味しそう。
作ってる過程も美味しそう。

監督のジョン・ファブローがアイアンマンを蹴って、本当に撮りたかった今作。
我々はアイアンマンを作ることは出来ないが、己のクリエイティビティを駆使すれば、美味しい料理は作ることが出来る…!!
この作品が持つメッセージとは別の角度で物凄くポジティブなものを受け取り、とても元気が湧いて来ました。

このメッセージ、あながち間違いではない気がする

2015年2月28日土曜日

味園ユニバース


味園ユニバース
2015/日本 上映時間103分
監督:山下敦弘
脚本:菅野友恵
製作:原藤一輝
小川真司 他
製作総指揮:中村浩子
小竹里美 他
音楽:池永正二
撮影:高木風太

キャスト:渋谷すばる
二階堂ふみ
鈴木紗理奈
赤犬(本人役)

90点





”何も無いから、歌うしかない”





前作超能力研究部の3人から3ヶ月。
まさかこんなに短いスパンで山下監督の新作が観られるとは。
しかも今、テレビ東京では松江哲明監督とのダブル監督で「山田孝之の東京都北区赤羽」が放送中。
『超能力研究部の3人』直系の、山下監督の短編作品におけるフェイクドキュメンタリーが今なんと民放で見られると言う、山下監督ファンからすると今は正に歓喜の時。


赤犬とジャニーズが共演!?
おいおいどんな映画になるんだよ。と、事前の情報では全く見当が付かず。
とは言え山下監督のことだから心配は皆無。しかもここに二階堂ふみも加わって、味園の街でどんな化学反応を起こすのか。
期待に胸弾ませて初日に劇場へ。


渋谷すばる。
こんなに素晴らしい逸材がいたとは…!!
その魅力を引き出した山下監督の演出も冴え渡る。

山下監督、やっぱり巧い。


2015年2月11日水曜日

さよなら歌舞伎町


さよなら歌舞伎町
2014/日本 上映時間136分 R15+
監督:廣木隆一
脚本:荒井晴彦
中野太
製作:藤岡修
製作総指揮:久保忠佳
音楽:つじあやの
撮影:鍋島淳裕

キャスト:染谷将太
前田敦子
松重豊
南果歩 他

63点






”勿体ない、勿体ないよ…。






もうすっかり少女漫画原作の職人監督的な仕事が目立つ廣木隆一監督。
積極的に観るジャンルではないのであまり作品を観たことはないのですが、正直良い評判はあまり聞きません。とほほ。
ただ、元々ピンク映画出身で当時の若手の筆頭だった廣木隆一。
もちろん中には良い作品もあるんですよ。

今回、そんな廣木隆一監督が久々にオリジナルの新作、脚本を荒井晴彦が担当すると聞いてまずその時点で期待大でしたし、主演は染谷将太と前田敦子。舞台は歌舞伎町のラブホテル。そこに集まる人々をグランドホテル形式で描いた群像劇。
こんな鉄板な題材とキャスト、面白くない訳が無いだろとテアトル新宿へ向かいましたよ。

結論から言うと、なんでこんな中途半端な映画になった…。




2015年1月30日金曜日

ジャッジ 裁かれる判事


The Judge
2014/米 上映時間142分
監督:デヴィット・ドブキン
脚本:ニック・シェンク
ビル・ダビューク
製作:デヴィット・ドブキン
スーザン・ダウニー
音楽:トーマス・ニューマン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
編集:マーク・リヴォルシ

キャスト:ロバート・ダウニー・Jr
ロバート・デュバル
ヴェラ・ファーミガ 他

82点






”2人のロバートが映画を包む”




シネマイクスピアリにて鑑賞。
上映館が中途半端で、単館系と言う訳でもなくまばらにシネコンで掛かってる状態だからなのか、入りは少なく無い方。

久々の”社長”じゃないロバート・ダウニー・Jr、良かったです。

2015年1月24日土曜日

アゲイン 28年目の甲子園


アゲイン
2015/日本 上映時間
監督・脚本:大森寿美男
原作:重松清
音楽:梁邦彦
主題歌:浜田省吾「夢のつづき」

キャスト:中井貴一
波瑠
柳葉敏郎
和久井映見 他


77点







”ちゃんと負ける”




最寄りのTOHOシネマズにて鑑賞。
場内ガラガラに近い入り具合。
ただ、斜め後ろに劇中の中井貴一、柳葉敏郎とほぼ同い年位と思われるご夫婦がいて、その旦那さんが映画が終わる頃に鼻をすすって涙してまして、なんだかその光景にグッと。

言いたいことは確かにありますが、全く以て嫌いじゃないです。
良い映画でした。

原作は未読です。

2015年1月10日土曜日

毛皮のヴィーナス


La Vénus à la fourrure
2013/仏・波 上映時間96分
監督:ロマン・ポランスキー
脚本:デヴィット・アイヴス
ロマン・ポランスキー
製作:ロベール・ベンムッサ
アラン・サルド
音楽:アレクサンドル・デブラ
撮影:パヴェル・エデルマン
原作:レオポルド・フォン・ザッヘル・マゾッホ
「毛皮を来たヴィーナス」

キャスト:エマニュエル・セニエ
マチュー・アルマリック

88点







”良い奥さんを持ったものだな、ロマン・ポランスキーよ”






上映時間もさくっと短い。あっさりしてるようで実に濃密。ワンシュチュエーションでぐいぐい引っぱり役者の圧倒的な力。

出来れば去年の締めに観たかった…!!
なんてことを思いながらヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞。

うん面白い!
ワンシチュエーション、登場人物は2人のみ。
作品のテーマはズバリ”お仕置き”。

2014年12月15日月曜日

滝を見にいく


滝を見にいく
2014/日本 上映時間88分
監督・脚本:沖田修一
製作:井田寛
前田直典 他
企画:深田誠剛
プロデューサー:春藤忠温
小野仁史 他
撮影:芦澤明子

キャスト:根岸純子
安澤千草
萩野百合子
桐原三枝 他

80点




”40越えたら皆同い年”




去年の年間ベストに『横道世之介』を挙げた自分。
その沖田監督の新作とあらばと喜び勇んで新宿武蔵野館(都内この一館のみ)へ向かい鑑賞。

山で遭難した7人のおばちゃんのコメディ。
有名俳優皆無、全編山。
一体制作費は『インターステラー』の何万分の何なんだ!?
でも負けてないぞ!!






沖田監督のオフビートな作風が、おばちゃん達が醸し出すバイブスにまぁ合うこと合うこと。
変に笑いを意識しなくても、おばちゃん達の何気ない会話がそのまま掛け合いになってる面白さ。沖田作品に共通してる、会話の間から生まれる笑いがこの作品だとドンピシャ。

「飲む?」「中身は?」「ほうじ茶」「ナーイス」

食い気味の「ナーイス」で笑いに包まれる劇場内。
ひと際大きな声で、実感こもった様に笑う劇中のキャストと同年代のおばちゃん達。
この4DX加減も中々味わい深い。

さっきからおばちゃんおばちゃんと連呼してますが、とにかくこの純度高めのおばちゃん達の連帯感がなんとも頼もしいのです。
7人それぞれのキャラの描き込みも、冒頭のバス車内での何気ない行動でさりげなくもしっかり示す。巧い。
普段の生活では相容れないようなそれぞれも、遭難した山の中、食料を分け合い、腹の内を見せ合い、思い出話に花を咲かせ、シートに包まり就寝、の前に熱唱。

ある人物の夢のシーン。
趣味のバードウォッチングをしていると、謎の男が近づき話しかけてくる。
どうやら死別した夫らしい。妙に年齢が若いのは、亡くなった頃のままの姿なのか、一番幸福な記憶の中の夫の姿なのか。
足早に去って行き、行かないでと涙ぐむ。
でも、起こされ目を覚ましたならば、目の前におばちゃん6人の覗き込む顔に、頼もしくかけられる「帰るよ」との声。

この友情いい!!
平均年齢高めの『サニー 永遠の仲間達』のようなこの友情いい!!


確かに、滝に直行して温泉に入っていても良い旅行になったでしょう。
でも、遭難して、寄り道して、連帯し友情を育んでから見た滝は、謎の充実感と満足感に満ちていたことでしょう。

寄り道って、いいよね…!!






沖田監督地力恐るべし。
『インターステラー』の何万分の一の制作費でも、負けない位面白い映画は撮れるんだ!!



<あらすじ>
幻の滝を見に行くツアーに参加した7人のおばちゃんたち。写真を撮ったりおしゃべりに花を咲かせたり、それぞれの楽しみ方で紅葉のひろがる山道を進んでいくが、ガイドの男性が先を見に行ったきり戻ってこなくなってしまう。携帯の電波も届かない山中に取り残されたおばちゃんたちは、食料も寝床もないサバイバル生活を送るハメになり……。
映画.comより




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