2012/米 上映時間142分
監督:ゲイリー・ロス
脚本:ビリー・レイ
スーザン・コリンズ
ゲイリー・ロス
製作:ニーナ・ジェイコブソン
ジャン・キリク
製作総指揮:ロビン・ビセル
スーザン・コリンズ 他
原作:スーザン・コリンズ
キャスト:ジェニファー・ローレンス
ジョシュ・ハッチャーソン
50点
”あなたの気持ちが分からない”
今公開中の『ハンガーゲーム2』を観る為に、前作は観ておいた方がいいとのことでDVDで後追い鑑賞。
ダメ映画との評判は前々から聞いてましたが、なるほど、その理由も分かる。
ゲームが始まるまでの長さは気になりましたけど、訓練シーン等々割と好きな箇所も多いです。
ただただ、肝心のゲームが始まってから、特に後半40分ですよ。
もの凄く分かりやすくお話に問題あり。
それまでギリギリであった楽しさがまるで風船が萎むように無くなりましたね。
選ばれてしまった妹の代わりに自ら立候補 |
まず良い所!
ジェニファー・ローレンスがもの凄い魅力的。
まだ少女っぽいうぶな弱さも見せつつ、怒った時はキリっとした表情もしっかり見せる。
彼女の魅力がスパークしてます。
弓の構えも凛々しいです。
この映画はそれだけで十分なんですよ。
彼女の魅力を堪能する映画です。
主人公がしっかり輝きを放っていればそれだけで映画としては立派だとも言えるんですけど、それしか無いのもまた問題で。
以下ラストのネタバレ含みます。
凛々しい!! |
まず大会が始まるまでが長過ぎる。
選手へのインタビューとかいらないから。
向こうで流行ってるリアリティTV風にしたかったんでしょうし、それがこの映画が向こうで大ヒットした理由の一つなのは理解出来ますけど、もっとコンパクトに。
査定の件も、スポンサーが付く設定も大して大会に反映されてないから無駄にしか思えない。
肝心の大会が始まってからがもっと問題で、ただでさえも緊迫感が無いから締まりが無くてつまらないのに、主催者側の都合でルールを変えちゃだめでしょ。しかも何回も。
出場者を動かす為に大胆に火の玉を使ってフィールド内を誘導するのは百歩譲って有りだとしても、「本当は勝者は一人だけど、今から二人にします」って。
しかもそれが、大衆の興味を”若者の恋”に向けて暴動を抑える為って。
そんな理由あるかい。
ただ!
ああなるほど、カットニス(ジェニファー・ローレンス)とピータ(ジョシュ・ハッチャーソン)が生き残ってる中で、クライマックスにカットニスの目の前でピータが殺されてしまうのか。
これはエモーショナルな展開だぞ、なんて妄想してるとですよ。
あっけなく生き残る二人。
あれ?終り?
「やっぱりさっきのルール変更、無し!!」
え!?
「じゃあ、二人で心中してやる!!」
「嘘!!二人が勝者でいいよ!!」
おいおいおい。
そんな簡単にルールが変わる大会の意味よ。
ただ、最も問題なのは、主人公の感情が全く読めないこと。
先に挙げた「勝者は二人」のルール変更をきっかけに、同じ地区から来てるピータにカットニスが急に馴れ馴れしくなるんですよ。
自分の身を挺してまでなぜピータを助けにいくのかが分からない。
大会が始まる前まで、割とドライだったじゃない。
これを恋愛感情が芽生えたと出来ないのは、カットニスには故郷に恋人がいるんです。
しかも、その恋人が中継で大会を見ているカットが挟みこまれるから、こっちはどんな気持ちで映画を観れば良いのか。
終わってみたら全てはカットニスの作戦でしたってなんだそれ。
気持ちの切り替えがスムーズ過ぎるわ。
カットニスが板挟みで葛藤する描写を入れるだけで全て問題無いでしょうよ。
ルールの件といい、やってる事が物語を面白くする要素になってないです。
ヘイミッチの兄貴感けっこう好きです |
お話がダメダメでもキャラクター達は皆魅力的。
ヘイミッチ(ウディ・ハレルソン)もシナ(レニー・クラヴィッツ)もいい味出してました。
それだけにお話のダメさが本当に勿体ない。
それでは続編『ハンガー・ゲーム2』は如何に。
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