2014年6月19日木曜日

女子ーズ

女子ーズ
2014/日本 上映時間97分
監督・脚本:福田雄一
製作:重村博文
撮影:吉沢和昆
編集:栗谷川純

キャスト:桐谷美玲
藤井美菜
高畑充希
有村架純
山本美月 他


48点





”基礎工事から違うからなぁ”



『X-MEN フューチャー&パスト』『グランド・ブダペスト・ホテル』『ホドロフスキーのDUNE』『インサイド・ルーヴィン・デイビス』等々、今劇場で観るべき映画が沢山あるにも関わらずなぜ『女子ーズ』を観たか。

それは面白そうだったからだ。

とは言え監督は福田雄一さんなんでね、去年の『HK 変態仮面』は鈴木亮平と安田顕の”漢気”で突き抜けた作品だけど、どうにも信用ならない”業界人”イメージは拭いきれない。


でもなんだ、今回は”女子が戦隊ヒーローをやるけど女子だから中々上手いこといかないコメディ”だと。
ふん、悔しいけど面白そうだ。
しかも主演の5人が桐谷美玲、有村架純を筆頭に、今をときめく女優ばかり。
その中に、個人的にプッシュ中の顔のパーツが全て丸い女優高畑充希がいるとなれば観ない訳にはいかない。

よし観に行こう。
キュートな女子達が観れればそれだけで満足だ。

その意味では、キュートな5人の女子達は非常に楽しめました。
ただ、やっぱり福田雄一監督の演出が一々余計で、この映画唯一の魅力である5人の魅力もかなり減じてるようにしか思えない。






何が一番ダメかって、恐らく作り手が笑わそうとしてる箇所が全く笑えない。

状況、心情は基本台詞で説明a.k.a”心のお漏らし”で説明する作りがぶさいく!!!

とはもう言いませんよ。
観る前から分かってたことですし。

ダメなのは、野放し状態の役者のひたすらにだらだらしたアドリブ。
ただただ笑えないわ間延びはするわで本当に勘弁。

主演の5人はいいんですよ。
特に有村架純さん。
立派なコメディエンヌでしたよ。
表情と台詞回しクスッとさせられる。

凄くいい、凄くいいのに、前述のだらだらした演出のおかげでせっかくの笑いが削がれるんですよ。

福田雄一さん、テレビと全く同じことして笑えるなら苦労はいらないよ。
映画でそれやられると本当にキツい。
やっぱり無しだよ。

あと、あの歩道橋のシーンは何なんですか。
意味が分からない。
同じ事を延々と見せることが面白いと思ってるの?

あの場面は、最後の一人が歩道橋を渡りきる前に引き返すとか、それをフライイングでカウントしちゃって高畑充希ちゃんが小さく焦るとかした方が絶対いいでしょ。その前の「”数え”をナメないでください」のフリも効くんだから。

間違いなく私のアイディアの方が面白い。
間違いない。

主演の5人はとても良いです。
でもやっぱり福田監督の演出、良く無い。
何より、嫌いです。

と、文句かかなり多めなんですが、そもそも普段見ている映画の基礎工事から違うので、こんな事を言っていても仕方が無いのかも。






今公開中の福田監督作『薔薇色のブー子』
これは矢口史靖監督の『裸足のピクニック』を参考にしたそうで。

その矢口史靖監督作で女子がわらわら出てくる映画『スウィング・ガールズ』

本仮屋ユイカ登場時の、ニコニコ笑いながらリコーダーを掲げるあのシーン。
あれ一発で、あ、この娘、変な娘だ、って分かる訳ですよ。
そして何よりその時の本仮屋ユイカが飛び切りキュートなんですよ。

映画の笑いってこれですよ。



<あらすじ>
世界征服を目論む邪悪な怪人を倒すため、名字に色が入っているという理由だけで司令官チャールズに集められた赤木直子、青田美佳、黄川田ゆり、緑山かのこ、紺野すみれは、不本意ながら「女子ーズ」として戦隊を組み、戦うことに。全員がそろって繰り出される必殺技「女子トルネード」が最大の武器だったが、いまどきの女子たちは恋愛や仕事、野暮用で忙しく、なかなか全員がそろうことができず……。
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