『X-MEN:Days of Future Past』
2014/米 上映時間131分
監督:ブライアン・シンガー
脚本:サイモン・キンバーグ
製作:ローレン・シュラー・ドナー
ブライアン・シンガー 他
製作総指揮:スタン・リー
トッド・ハロウェル 他
音楽:ジョン・オットマン
原案:サイモン・キンバーグ
マシュー・ボーン 他
キャスト:ヒュー・ジャックマン
ジェームズ・マカヴォイ
マイケル・ファスベンダー 他
90点
”ブライアン・シンガーごめん!!”
しっかりしたテーマを持ちながら、クイックシルバー絡みのシーン等々割と軽快なトーンになるところもこの作品の大きな魅力。
メリハリが効いてて凄くいいですよ。
先行上映、公開初日、その日にもう一回。
計3回鑑賞。
X-MENシリーズは私が初めて触れたアメコミヒーローで個人的な思い入れがかなり強いシリーズでして、2000年のシリーズ一作目から『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を除いて全て劇場で鑑賞。
それ故に周りの反応には結構敏感になるんですよ。
特に世紀の駄作とまで言われてるシリーズ3作目『X-MEN ファイナル・ディシジョン』
分かります。明らかに物語はグダグダで、それまでのシリーズへの愛が全く感じられない。
ただただ物語を無理矢理盛り上げる為に主要キャラを殺すなんてありえない愚行です。
物語的にあの場面でプロフェッサーXが殺される理由は無いし、彼を殺したにも関わらずお話に起伏が出ないのはもう致命的。
でも、そんな3作目でも、私は好きなんです。
ダメだと思っても、良い所もあると信じて疑わない。
良い所だってあるんです。
と言い訳して回りたくなる。
そんな『X-MEN ファイナル・ディシジョン』
で、そんなエクスキューズを必要としない、X-MENシリーズ屈指の、いやSF映画史に残る傑作が、新三部作の一作目『X-MEN ファースト・ジェネレーション』
去年行われた男の魂に火をつけろ!SF映画ベスト10でもランキング8位に入れまして(今思えばもっと上でもいい)、キャストが良いわ、時代設定が良いわ、スタイリッシュな語り口が良いわ、それを支える60年代スパイアクション風味がいいわ、歴史的事件にヒーローが関わってたなんてよだれが出る程いいわで、全てが全て本当によく出来た映画。
監督のマシュー・ボーン、本当に良い仕事。
次作もこの調子でよろしく頼むよ。
え!?監督じゃないの!?
じゃあ誰よ。
え!?ブライアン・シンガー!!
帰って来たの!?
いやいいんだけどさぁ、マシュー・ボーンの力を見せられた今さぁ、別にブライアン・シンガーでなくてもさぁ。
いやいいよいいよ。
せっかく作ったんなら観るよ。
・・・
・・・・。
ブライアン・シンガーごめーん!!!!!!!
ごめんなさいごめんなさーい!!!!
面白かったよ、ブライアン・シンガー。
心の底から謝ります。
冒頭、ミュータント達が円形になったところをカメラがぐるっと回る”アベンジャーズショット”でもう興奮の涙。うおー!!
その後、ストーム、ウルヴァリン登場。うおー!!
そして、プロフェッサーX、マグニートー登場でうおー!
去年の『ウルヴァリン:SAMURAI』のラストで登場はしたけど、やっぱり生きてたのかー!
なんたる、なんたるこの同窓会感。
劇中では悲惨なことが起こってますけど、観てるこっちはかつてのメンバーが揃ってるだけで涙で前が見えません。
シリーズを線で追ってるのならば尚更。
劇中、ファンならニヤッと出来る過去シリーズに関連した小ネタが多数。
この部分が賛否を分けてる理由の一つだとは思うんですけども、いいじゃないですか。
もうね、同窓会なんでね。
では、X-MENファンで無ければ楽しめないのか。
否、そんなことはありません。
今回の舞台は1973年。
パリ協定にてベトナム戦争が終結した年。
様々な出来事が変化を生んだ時代にウルヴァリンが戻り、迫害、差別、偏見にさらされているX-MENの面々がより良い未来へ人類を導く。
現実の問題として、人種やLGBT等々、マイノリティのメタファーとしてX-MENがこれまで描いていたことの集大成と言えるクライマックスで、これは間違いなく自らがゲイであることをカミングアウトしたブライアン・シンガーでなければ出来なかった、祈りにも似た希望に満ちたラスト。
ヒーロー達によって未来が明るく照らされる。
いいじゃないですか。
X-MENでしか描けないテーマ。
これがX-MENですよ。
しっかりしたテーマを持ちながら、クイックシルバー絡みのシーン等々割と軽快なトーンになるところもこの作品の大きな魅力。
メリハリが効いてて凄くいいですよ。
こんなラストにして、次作の完結編はどうするつもりなのか。
でも心配はなさそう安心。
ラストに登場する次作のヴィラン、アポカリプスと、その奥に映るフォーホースメン。
ハルク並みのパワーを持ち、クイックシルバー並の早さで移動する。
敵に取って不足無し。
かかってこいやぁ。
<あらすじ>
「X-MEN」シリーズ通算7作目で、シリーズ1作目「X-MEN」の前日譚を描いた「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」(2011)の続編。ミュータントたちの生存をかけ、未来と過去の2つの時間をまたにかけた戦いが描かれ、ウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンをはじめ、プロフェッサーXとマグニートーの現在と若き日をそれぞれ演じるパトリック・スチュワート&ジェームズ・マカボイ、イアン・マッケラン&マイケル・ファスベンダーほか、ハル・ベリー、アンナ・パキン、ショーン・アシュモア、エレン・ペイジ、ジェニファー・ローレンス、ニコラス・ホルトら、これまでのシリーズに登場した豪華キャストが再結集。シリーズ第1作を手がけたブライアン・シンガーが、「X-MEN2」以来となる監督の座に就いた。
映画.comより
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