2014年8月24日日曜日

ホットロード


ホットロード
2014/日本 上映時間119分
監督:三木孝浩
脚本:吉田智子
製作:大角正
城朋子 他
撮影:山田康介
編集:坂東直哉
主題歌:尾崎豊「OH MY LITTLE GIRL」
原作:紡木たく「ホットロード」

キャスト:能年玲奈
登坂広臣
鈴木亮平
太田莉菜
木村佳乃 他

60点




”静の能年”





最寄りのTOHOシネマズで鑑賞。
入り具合はそこそこで、若い中高生からご年配の方までまんべんなく。
これは間違いなく「あまちゃん」効果。

結論から先に言ってしまうと、淡〜くて、青〜い雰囲気の、ぼんや〜りした映画でした。
でも悪い映画じゃないよ。






もともと能年玲奈中心に進んでいた企画で、彼女が出演している『カラスの親指』を観た原作者の紡木たくさんが、能年玲奈主演ならとGOサインを出したそうで。

しかもこの話が出ていたのが、『あまちゃん』放送前。
つまり、能年玲奈が本格的にブレイクする前のこと。

そう考えると、紡木たくさん結構な目利き。

結果的に「あまちゃん」のネームバリューを引っさげて今作の主演を張った能年さんですけど、仮に「あまちゃん」が無かったとしても、きっと今作を観た人は彼女のことを気になっていたのでは。

もう周知のことなので言うまでもないですけど、とにかく彼女の佇まい、特に目ですよ。
あんなにキラッキラしたビー玉みたいな目をした人がこの世にいるのか。
もう小動物のそれですよ。
なんなんですかあれ。

その目を持つ彼女が、この淡〜くて青〜い現実離れした世界観を辛うじて成立させてる。
彼女自身が現実離れした存在のようなものなのでね。

今作でも小動物のように目をキラッキラさせてますよ。






ただ、前述の能年玲奈要素を抜くと、残るのはこの平成ジャパンにはそぐわない時代感と、淡くて青くてのっぺりした世界観だけ。

確かに全体に統一された青さが強い色調と、バシッと決まった画は綺麗ではあるんですよ。
でも、その世界観を守る為に役者さんの演技が皆一様に気取っていて、生きた人間には見えない。これは能年玲奈さんも同様です。

お話に関しても、原作がそうだからと言われたらそれまでですが、盛り上がりは前半の能年さん達が地元の大学生に拉致されそうになる件がピークで、そこから緩やかな下降線で盛り下がり。

家族を巡るエピソードも、まるで現実感のある演出がされてないから感情移入は困難。

木村佳乃の役はまるで意味不明。
劇中で彼女に関する意味のある描写は皆無。
なぜ実の子を放ったらかしてまで高校時代の恋人に執着するの?
普段に何をやっている人なの?
なんで直ぐに叫ぶの?

それに、今時ガラステーブルに脚の長いイスに座って朝飯を食うってその80年代感どうなのよ。

族のエピソードも結局不発。
クライマックスの族同士の抗争は始まる前に警察の登場でうやむやに。
遅れて来たリーダー(しかもその理由が体調不良)は検問を引き返すところでトラックにひかれて重体。

物語はそこから病院へ。

なんだか締まりがない話だなぁ。






お前どう見ても族には見えないよ問題、尾崎に80年代間感を担わせ過ぎ問題等々、気になる箇所は沢山ありますが、淡さと青さとぼんやりさにごまかされて、観終わったあと特に負の感情は湧かず。

そして残ったのは能年玲奈だった。



<あらすじ>
和希がひかれる不良少年・春山洋志役は、映画初出演となる「三代目J Soul Brothers」の登坂広臣。望まれて生まれてきたわけではないと知り、心を痛める和希は、転校生のえりに誘われて行った夜の湘南で暴走族「Nights(ナイツ)」の春山に出会い、不良の世界に居場所を求めるようになる。次第に春山への思いを募らせていく和希だったが、Nightsのリーダーとなった春山は敵対するチームとの抗争に巻き込まれていく。
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