2014年8月16日土曜日

トランスフォーマー/ロスト・エイジ(IMAX 3D)


Transformers:Age of Extinction
2014/米・中 上映時間165分
監督:マイケル・ベイ
脚本:アーレン・クルーガー
製作:ドン・マーフィ
トム・デサント 他
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ
マーク・ヴァーラディアン 他
撮影:アミール・モクリ
編集:ウィリアム・ゴールデンバーグ
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー

キャスト:マーク・ウォールバーグ
ニコラス・ベルツ
ジャック・レイナー 他

75点




”足し算思考、ここに極まれり”




109シネマズ木場にて鑑賞。
もちろんIMAX 3Dで。

うるさ型の映画ファンには見向きもされないマイケル・ベイですけど、ここまでやられるともう無視は不可能。

話はあって無いようなものです。
上映時間も無駄に長いです。
クラクラします。
疲れます。
観終わった後ぐったりします。
過多、過多、過多。

でも、でも確かにベイの魂はここにある。

どうしても嫌いになれません。







ここでトランスフォーマーの成分を見てみましょう。
90%は爆発とどんがらがっしゃんで出来ています。
ごめんなさい少し盛りました。
70%ぐらいかな。

しかし、観終わって記憶に残るものは爆発とどんがらがっしゃんのみ。
結果、ベイ成分の90%は爆発とどんがらがっしゃんと断言して間違いないでしょう。


残りの10%には何があるのか。
それは、スローモーションと、空撮と、割と感傷的かノリノリな音楽。
これで画を保たせます。

今回マーク・ウォールバーグが地面を叩き付けるシーンを無駄にスローにしていたのが印象的でした。

それらが凝縮されたマイケル・ベイ監督作「アサヒスーパードライ」のCMがありますのでご覧下さい。







これに爆発とどんがらがっしゃんのエスカレーションっぷりが加わって、カメラがぐわんぐわん動けばトランスフォーマーの一丁出来上がりです。

とにかく160分間に情報を詰め込み詰め込み。
観てるこっちが麻痺する程に。

観終わった後、劇場の外にあるなか卯で親子丼を食べたんですよ。
これがもの凄く美味しくてですね。
よっぽど鑑賞に体力使ってたんだと食べながら実感。






今回はそれプラス、明らかにお金の匂いが全体にプンプン。
まず、製作国に中国が名前を連ねてる通り、後半の舞台は香港。

今や世界で一番の市場となった中国。
それを意識して、『アイアンマン3』『ゼロ・グラビティ』『パシフィック・リム』等々、劇中に中国に向けた要素を盛り込む大作映画が多い中で、今回の『トランスフォーマー/ロスト・エイジ』はお金の匂いが度を超してプンプン。

例えば、緊迫した最中に急に冷蔵庫からパックのジュースを取り出してちゅうちゅう。
道に散らばったボトルをおもむろに映して、そこから一つ取り、ぐいっと飲んで捨て台詞を吐くマーク・ウォールバーグ。
もちろん商品名ばっちりカメラに向いてます。

もはやCMが合間に挟まっているよう。

そうしてこの”広告”で集まった中国マネーで出来たのがトランスフォーマー/ロストエイジ!!どかーん
そしてやってることはいつもと変わらない!!!がっしゃーん


確かに、露骨にマネーの存在がちらついているのは気になるんです。
でも、それでどんなにお金が集まっても、やってることはいつもと変わらぬどんがらがっしゃん。
いつもと変わらぬベイの姿がそこにある。
そのクレイジーさは変わらない。
むしろ、この姿勢がよりベイのクレイジーさを浮き彫りにしてる。


もうこの姿勢には脱帽するしかないです。






今回は新三部作の一作目とのことなんですけど、今回の終わり方を観るにちょっと物語はとんでもない方向に向かってますよ。

映像だけでなく、お話も風呂敷を広げ出してます。
でもこの感じも、嫌いじゃない。

好き嫌いはあるにせよ、現状ハリウッドのショウビズ最前線にある作品であることは間違いないです。
これがハリウッドの今です。

ベイは今作を最後にトランスフォーマーシリーズから降板するとのことなので、これが最後のチャンス。

ベイの足し算思考、ここに極まれり。



<あらすじ>
人類の存亡をかけ、メガトロンとセンチネル・プライムの野望を打ち砕いたシカゴでの戦いから4年後。オプティマス・プライムらオートボットの面々は、トランスフォーマーを厳しく取り締まろうとする政府の手から逃れていた。ひとり娘のテッサと暮らす廃品工場のオーナーで発明家のケイドはある日、古いトラックを安価で手に入れるが、そのトラックこそ、車に変形して身を隠していたオプティマス・プライムだった。その頃、人類滅亡を目論む新たなディセプティコンが地球に襲来。恐竜からトランスフォームする謎の第三勢力ダイナボットも現れ、新たな戦いが巻き起こる。
映画.comより





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