2015年10月3日土曜日

キングスマン(字幕/4DX)


Kingsman: The Secret Service
2015/英 上映時間129分 R15+
監督:マシュー・ボーン
脚本:ジェーン・ゴールドマン
マシュー・ボーン
製作:マシュー・ボーン
デビット・リード 他
製作総指揮:マーク・ミラー
デイブ・ギボンズ 他
撮影:ジョージ・リッチモンド

キャスト:コリン・ファース
マイケル・ケイン
タロン・エガートン 他

80点




”俺ならこう撮る”



9月11日。
この日は北海道に帰省した日。その日の午前、飛行機に乗る前にTOHOシネマズにて鑑賞。
到着して次の次の日。今度は札幌のユナイテッドシネマにて4DXで鑑賞。

現行の007に真っ向から喧嘩を売りにいった大変愉快な映画でした。





シリアス路線を突き進む現行007に、いやそうじゃないだろ、俺が求めてるのはこれだ!俺ならこう撮る!と叩き付けた愉快痛快なユーモアと、カッコよさ(格好良さじゃないよ)と、不謹慎さ。

マイファースト007はピアース・ブロスナン。歴代ボンドではロジャー・ムーアが一番好きな私にとって、今作は痒いところに手が届く”分かってる作品”。
(誤解無きようにいっておくと、現行のダニエル・クレイグ”ボンド”のシリアス路線も今までの流れを汲んだ上で大変に好きです)

特に好きなのはガジェット描写。
とにもかくにもエージェントであるキングスマンが持つメインアーム、”キングスマン・ブラスター”(勝手に命名)
トカレフTT-33を改造して、二つ目の銃口として散弾も発射出来る仕様。その為にトリガーが二つになっているところがグッ!!
『ブレードランナー』に登場するデッカードブラスターを小振りにしたようなそのシルエットにうっとり。
モデルガン出たら買います。
ウエスタン・アームズさんよろしくお願いします。

…といちいち言っていたくなるくらいに、劇中での小道具がまぁ気が利いていてとてもよろしい。
眼鏡、靴、傘、そしてスーツ。
これ等については語られすぎてるのでもう何も言うまい。
しかし私が気になったのは、マーク・ストロングが劇中にて着ているマッキントッシュのコート。そこでバブアーに行かないあたり、さすが007に喧嘩売ってるだけあるなと思わずにはいられない。
ただ先日、今冬に向けて念願のバブアーを買ってしまいましたが。えへ。






今作は、そう言った洒落てて気が利いてるかつての007テイストの元に作られた作品。
ただ、その分しっかりユルさもしっかり付いて来ちゃった。

特にサミュエル・L・ジャクソン演じる敵の大ボスヴァレンタインの計画の大雑把さだとか、突然のコリン・ファース演じるガラハッドの映画からのフェードアウト。
彼は一応殺されたということになっていますが、その場面が一瞬な上に引き画のみなので、まぁ次作での復活を睨んだ演出なのでしょうが、それにしてもクライマックスで再登場するものだとばかりに勝手に思っていたこちらはかなり拍子抜け。

ただです。
確かにユルさも目立って、それがプラスに働いていない箇所が少なく無い今作において、本家007でもやらないような弾けっぷりをみせるクライマックス。
”下々の者”を犠牲にしのうのうとパーリーをしている”上の奴等”への痛快極まりないあの花火。個人的に今作はこれでオールOK。

タロン・エガートン演じるエグジーは貧困地区出身のヤンキー。
そんな彼が、高級スーツを身に包みながら、その奥でしっかりハリーの”魂”も継承した瞬間、彼は真のキングスマンになった。
”家柄ではなく、魂が真の男を作る”。つまり、「Manners maketh man」
それがクライマックスの花火と共に炸裂します。

目の前で起こってることは不謹慎極まりないですよ。
人の頭がリズムに合わせて吹っ飛んでるんですから。
でもあいつに”魂”はないのでいいんです。痛快。

ちなみにこのシーン、4DXだと劇場内に大量のシャボン玉とフラッシュの演出。
これが不謹慎さを際立たせる。故に、最高。


ただただ、花火後のクライマックスに、死んだと思ってたハリーが再登場して気の利いた一言を言ったとしても誰も文句は言わないだろうに…。
ちょっと分かりやすくラストが弱いのが気になる…。






気になるところも確かにある。
ただそれ以上に好きなところが全体を覆う。
私はキングスマンブラスターだけでも大満足です。


<あらすじ>
表向きは高級スーツ店だが実は世界最強のスパイ組織「キングスマン」で活躍する主人公ハリー・ハートをファースが演じ、ハリーに教えをこう若きスパイのエグジーに、新星タロン・エガートンが扮する。その他、マイケル・ケイン、マーク・ストロング、サミュエル・L・ジャクソンらが共演。ブリティッシュスーツを華麗に着こなし、スパイ組織「キングスマン」の一員として活動しているハリー。ある日、組織の一員が何者かに殺されてしまい、その代わりに新人をスカウトすることになる。ハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその成長を見守っていたエグジーをキングスマンの候補生に抜擢する。一方その頃、頻発する科学者の失踪事件の首謀者ヴァレンタインが、前代未聞の人類抹殺計画を企てていた。
映画.comより




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