2014年12月10日水曜日

天才スピヴェット (3D)


T.S Spivet
2013/フランス・カナダ合作 上映時間105分
監督・脚本:ジャン=ピエール・ジュネ
脚本:ギョーム・ローラン
製作総指揮:ジャン=ピエール・ジュネ
撮影:トマス・ハードマイアー
美術:アリーヌ・ボネット
原作:ライフ・ラーセン

キャスト:カイル・キャトレット
ヘレナ・ボナム・カーター
ジュディ・デイビス
カラム・キース・レニー
ニーアム・ウィルソン 他

87点





”子の気持ちを親は知らぬし、親の気持ちを子は知らぬ”




シネマイクスピアリにて鑑賞。
絶対に3D推奨!!







3Dであることに意味のある作品。
『6才のボクが、大人になるまで。』が、12年間の時間の流れをそのまま切り取ることで少年の成長を描いていたとすると、今作は10才の少年の世界に対する視点をそのまま映像として見せる楽しさ。
小さな子供が、どんな風に世界を見て、何を考えているのか。
彼の世界に対する見方がそのまま映像になっていて、その語り口に3Dが最大級の効果を上げています。

例えば、スピヴェットが紙に何かを書いたとします。すると、彼の頭の中にある絵がそのまま3Dの飛び出してくる。彼の頭の中の想像が飛び出してくるのです。

ギミック的に飛び出す映像も最高に楽しい。
そして何より彼の視点を追体験出来るという意味でこれは映画でしか出来ない体験。

過去の自分だって、ああやって世界を見ていたんです。
もちろん、彼のように知的な物の見方なんかしてません。
せいぜい泥団子を作って、美味しそうだなぁ〜位のことしか考えてませんでしたけど、でもあの時作った泥団子は間違いなく美味しそうに見えたんです。
誰でもそんな風に物を見ていたんです。
例えバカな私でも。






映像の煌びやかさに負けない芯のあるお話。

時代遅れのカウボーイの父、昆虫の研究に夢中な母、アイドルになりたい姉、双子の弟。
舞台は自然が多く残るアメリカ西部。
個人的に抽象化され過ぎててファンタジーに思えてくるような家族の話が苦手なんですけど、話がしっかりしてるから全く気にならないどころか、キャラのそれぞれが愛おしい存在に。

彼の天才的な頭脳でもっても想像出来ないもの。
それが家族の本当の気持ち。
でもそれは親も同じことで、親は親で色んなことを考えているし、子は子で色んなことを考えている。
そのそれぞれの気持ちが、彼の大胆な行動によって変化。
旅の果てに彼が得た家族の本当の気持ちで彼自身も成長するのです。

本当の気持ちなんか家族だって中々分からないんだから、一人で思い詰めること無いのよ。






3Dがしっかりお話を語っています。
必見!そして3Dで!!



<あらすじ>
米モンタナに暮らす10歳の少年スピヴェットは、天才的な頭脳の持ち主。しかし、時代遅れなカウボーイの父と昆虫の研究に夢中な母、アイドルになりたい姉という家族に、その才能を理解してもらえない。さらに弟が突然死んでしまったことで、家族は皆、心にぽっかりと穴が開いていた。そんなある日、スミソニアン学術協会から権威ある科学賞がスピヴェットに授与されることになる。家族に内緒で家出をし、数々の困難を乗り越えて授賞式に出席したスピヴェットは、受賞スピーチである重大な真実を明かそうとするが……。
映画.comより




2014年12月6日土曜日

西遊記 はじまりのはじまり


西遊 降魔篇
2013/中 上映時間110分 PG12
監督・脚本:チャウ・シンチー
共同監督:デレク・クォック
製作:チャウ・シンチー
アイビー・コン
製作総指揮:エレン・エリアソフ

キャスト:スー・チー
ウェン・ジャン
ホアン・ボー
ショウ・ルオ


80点






”これがアジアのサービス精神”




最寄りのTOHOにて吹き替えで鑑賞。

吹き替えの斉藤工さんに貫地谷しほりさん、お二人ともいい仕事していました。
全く違和感無し。

ただ、エヴァ芸人でお馴染み桜の稲垣早希がもろにアスカの声で「あんたバカァ」と言うシーンに、相変わらずだな日本の配給会社は…とガックリ来たりもしましたが、そんなことすら受け入れてくれる懐の深さがこの作品にはある…!!






作品から溢れる、観に来た人を楽しませよう、笑わせようとするサービス精神。
序盤からギャグ飛ばしまくり。手数が多いからスベってるのかどうかも分からない。

中盤であるキャラの首に取り付けたチューブから血が噴き出すギャグがあるんですけど、少し時間をおいてまたそのギャグが繰り出された時に完全に不意をつかれて劇場で一人「ハハッ…」っと割と大きめの声で○ッキーのように笑い、どうにも収まらずたった一人で爆笑してたんですが、今時こんなベタなギャグに笑ってしまうなんて悔しい…けど面白い。
妖怪ハンター揃ってのギャグの応酬ではもう諦めて笑ってました。


ギャグ一辺倒のコメディ映画かと言うとそれもまた違う。
アクション映画としても見せ場はきっちりあって、これもまた手数と勢い勝負。
でもこれが全く嫌いじゃない。

恐らく他作品からの引用と思われる箇所も多々あってそれもまた楽しい映画。
例えば序盤の妖怪を巡る話は『ジョーズ』的だし、皆が河に飛び込んで騒ぎ、一瞬で殺戮の場に変わる様子は『ピラニア』ぽい。予告にもあった巨大な脚はもろに「○ンピース」の麦わら帽子の船長を思わせる。

ギャグの連べ打ち、アクション、サンプリング。
これがごっちゃになって、ちゃ〜んと楽しいエンターテイメント。
全編に観ている人を楽しませようとする溢れんばかりの愛を感じるからやっぱり楽しいですよ。

土台のバランスも凄く良い。
この映画序盤から人が女子供関係なくあっさり死んで行くんです。
しかもそのことに対する大仰な演出は全く無く映画の進行が止まらない。
この、ギャグは全編に散りばめてあって笑える基本コメディだけども、この世界ではちゃんと人は死ぬってバランスがお話をキュっと締めているから、観ていてだれることなく適度な緊張感。
だから、クライマックスのある展開がストレートにグッと胸に来る…!!






ラスト、天竺を目指すことになった三蔵法師一行。
そこで流れるはなんとGメン75のテーマ。
これが何とも良い。
しかも最後の最後までギャグギッシリ。

今回は作り手側に徹したチャウ・シンチー、参りました。






<あらすじ>
「少林サッカー」「カンフーハッスル」で人気のチャウ・シンチーが、「ミラクル7号」以来6年ぶりに手がけた監督作。日本でも映画やドラマなどさまざまなメディアで描かれ、誰もが知る中国の伝奇小説「西遊記」を題材に、三蔵法師と孫悟空、猪八戒、沙悟浄が出会い、天竺を目指す前の物語を独自に描いたアクションエンターテインメント。三蔵法師は、得意の「わらべ唄」で妖怪の善の心を呼び覚まそうするが失敗ばかりの若き妖怪ハンター・玄奘として描かれ、孫悟空、沙悟浄、猪八戒もそれぞれ独特な姿で登場。映画オリジナルのキャラクターとして、人気女優スー・チーが扮する女性妖怪ハンターも活躍する。
映画.comより





2014年12月3日水曜日

書き逃した映画達2014





基本、劇場で鑑賞した映画はなるべく全ての記録を付けるようにしてるのですが、中にはタイミングを逃してしまった映画達もあって。

そんな映画達を、今月末のランキングに向けて記憶を掘り起こしつつ記録を付けました。
大分前に観た作品ばかりで、それ以来思い返していない放ったらかしのものもあるので、感想というよりほぼ印象です。




『17歳』

Jeune&jolie
2013/仏 上映時間94分 R18+
監督・脚本:フランソワ・オゾン
製作:エリック・アルトメイヤー
ニコラス・アルトメイヤー 他
撮影:パスカル・マルティ
キャスト:マリーヌ・バクト
ジェラルディン・ペラス 他

79点




今作以降、『愛の渦』『ドン・ジョン』そして『ニンフォマニアック』と続く”2014年、性!!”シリーズの一作目。そう勝手に命名。

性に目覚め、それに群がってくる男どもを手の中で転がすかのような彼女の変わり様は見ていてとてもスリリング。表情の変化も見物。

彼女は情事の果てに何も見るのか。
続きは『愛の渦』で!!



『それでも夜は明ける』

12 Years a Slave
2013/米・英 上映時間134分
監督:スティーブ・マックイーン
脚本:ジョン・リドリー
製作:ブラッド・ピット
デデ・ガードナー 他
キャスト:キウェテル・イジョフォー
マイケル・ファスベンダ 他

90点




”ある種のライド系ムービー”と評している方がいたけども、正にそう。
突然拉致されて、訳も分からず奴隷になって、突然やってくる救いの瞬間もその意味で生々しい。
中盤でのある長回しは息が詰まる。



『あなたを抱きしめる日まで』

Philomena
2013/英・米・仏 上映時間94分
監督:スティーヴン・フリアーズ
脚本・製作:スティーヴン・クーガン
製作:トレイシー・シーウォード 他
キャスト:ジュディ・デンチ
スティーヴ・クーガン 他

80点



なんでそんなに大人になれるのか!?
と、劇中のスティーヴ・クーガン同様思わずスクリーンに叫びたくなったラスト。

宗教上の理由でやられた仕打ちを、”許す”という行為で包むラストの彼女の選択はとても尊い。



『リベンジマッチ』

Grudge Match
2013/米 上映時間113分
監督:ピーター・シーガル
脚本:ダグ・エリン
ティム・ケルハー 他
キャスト:ロバート・デ・ニーロ
シルヴェスター・スタローン

60点



これ以上に無い燃える企画なのにつくづく脚本が惜しい。
目配せて的なオマージュを散りばめるのはいいから(それはそれで楽しかったりするんだけど)、もっとお話を練ってやり直し!!



『とらわれて夏』

Labor Day
監督・脚本:ジェイソン・ライトマン
製作:リアンヌ・ハルフォン
ラッセル・スミス 他
製作総指揮:マイケル・ビューグ
キャスト:ケイト・ウィンスレット
ジョシュ・ブローリン 他

79点





犯罪者を匿い、恋心と現実の狭間で揺れるなんて、このグレーゾーンぶりは正にジェイソン・ライトマン的。
題材が今まで無くストレートなメロドラマで少々面食らったけどやっぱり面白い。
サスペンスとしても見応えあり。少年の一夏の成長としても素晴らしい。
薄幸な役をやらせればケイト・ウィンスレットの右に出る者無し。

ただ少し甘さの方が残る。



『300 〜帝国の進撃〜』

300:Rise of Empire
2014/米 上映時間102分 
監督:ノーム・ムーロ
脚本:ザック・スナイダー
カート・ジョンスタッド
キャスト:サリバン・ステイプルトン
エヴァ・グリーン

50点



海上戦がメインなのにそれらしい戦い方が全く無いのは頂けない。
エヴァ・グリーンが素晴らしい仕事をしているのだから、両陣営の女同士の戦いにシフトすればよかったのに。最強の男達はもういないのだから、



『春を背負って』

春を背負って
2014/日本 上映時間116分
監督・脚本:木村大作
脚本:木村大作
瀧本智行 他
キャスト:松山ケンイチ
蒼井優

59点



みんな真面目ね。
いい人が、いい理想を持って、いい行ないをする。
するといい人が集まって来て、いいことが起こる。
真面目ね。
こう言う映画があってもいいとは思いますけど、なんでしょう、潔癖過ぎる気がしてしまう。

相変わらず撮影は素晴らしいです。
こんな大自然の前に自分なんて、と少し考えてみたりもします。
ただ全く人物達に現実感が無いから感情移入なんて無理。



『ポンペイ』

Pompeii
2014/米 上映時間105分
監督:ポール・W・S・アンダーソン
脚本:ジェネット・スコット・バチャラー
リー・バチェラー 他
キャスト;キット・ハリントン
エミリー・ブラウニング 他

30点



題材一発の陳腐な脚本。
どう見たってキーファー・サザーランドはイタリア人に見えないだろ。
ってことは置いておいても、安いテレビドラマを見ているようなあの締まりの無い画はどうにかならないのか。



『私の男』

私の男
2014/日本 上映時間129分 R15+
監督:熊切和嘉
脚本:宇治田隆史
製作:藤岡修 他
製作総指揮:永田芳弘
キャスト:浅野忠信
二階堂ふみ 他

75点



前半の北海道での生活描写は素晴らしい。
寒さに頬を赤くしてる二階堂ふみさんなんて最高に可愛らしくて、ふと見せる女の顔にもゾッとする。
ただ場面が大きく飛ぶ度に色んなことがうやむやになっていて、映画的な省略とはいえ流石に物語に関わる部分は説明が欲しいところ。



『DANCHI NO YUME』

DANCHI NO YUME
2008/米 上映時間86分
監督:サム・コール
ジョナサン・ターナー
キャスト:ANARCHY
RYUZO
RUFF NECK 他

90点



中盤での本気度120%の喧嘩を観られただけでも大満足。
ジャパニーズドリームを己のマイクで掴み取ろうとしてる様に胸熱く。
ANARCHYのストレートな言葉が、彼が育った団地の中でより説得力を増す。

惜しいのは、録音の質があまり高く無くて、肝心のラップがあまり聞き取れないこと。



『ダイバージェント』

Divergent
2014/米 上映時間139分
監督:ニール・バーガー
脚本:エヴァン・ドーハディ
ヴァネッサ・テイラー 他
製作:ダグラス・ウィック 他
キャスト:シャイリーン・ウッドリー
テオ・ジェームズ 他

69点



どうせ『ハンガー・ゲーム』的なティーン向け作品なんだろと思って観に行くと実際にそうで。
ただ、好きな箇所もあるしそんなに嫌いではないです。
クライマックスで、序盤での勇気を試すアクションをまた繰り返しやってみせる所とか、良い部分も沢山あります。

ただ完全に続編ありきな設定の使い方、世界観の説明、ラスト。
この一作でのテンションは全体に低め。



『そこのみにて光輝く』

そこのみにて光輝く
2014/日本 上映時間 R15+
監督:呉美保
脚本:高田亮
製作:永田守
菅原和博
キャスト綾野剛
池脇千鶴 他

95点



今年の邦画ベスト。
テアトル新宿での再上映で鑑賞。

どんなに悲惨な状況でも朝はやってくる。
何かの予感を感じさせる、ラストの朝日に染まった海岸と二人の笑顔が忘れられません。



『ヘラクレス』

Hercules
2014/米 上映時間98分
関東:ブレッド・ラトナー
脚本ライアン・J・コンダル
エヴァン・スピリオトポウロ
製作:ボー・フリン
バリーレヴィン 他
キャスト:ドウェイン・ジョンソン
イアン・マクシェーン 他

75点



ドウェイン・ジョンソンa.k.aロック様のアイドル映画。
惜しげも無く披露された肉体、汗。

彼に肉体にひれ伏すのみの98分。
面白かったです。



『デビルズ・ノット』

Devil's Knot
2013/米 上映時間114分 PG12
監督:アトム・エゴヤン
脚本:ポール・ハリス・ボードマン 他
製作総指揮:モリー・コナーズ
マリア・セストーン 他
キャスト:コリン・ファース
リース・ウィザスプーン 他

85点



ロッテントマトでは異常に評価が低くて解せないのですが、いやいや凄い面白いですよ。
胸くそ悪くて、救いが無くて、闇も深い。最高じゃないですか。

アメリカ南部の保守的な人々に悪魔崇拝。
本国だとあまり受けは良く無いのか。



『紙の月』

『紙の月』
2014/日本 上映時間126分
監督:吉田大八
脚本:早船歌江子
製作:池田史嗣
石田聰子 他
キャスト:宮沢りえ
池松壮亮 他

90点




主人公=「与えたい人」
と言うこの作品に対して最高に的を得た言葉を目にしてもう何も言うことが無くなってしまった。

反対のホームの階段を降りる時のスローモーション。
最高に映画的な演出に唸る…!!

吉田監督間違いないです。
手堅いです。



『MUD -マッド-』


『MUD』
2013/米 上映時間130分
監督・脚本:ジェフ・ニコルズ
製作:リサ・マリア・ファルコーネ
サラ・グリーン 他
キャスト:マシュー・マコノヒー
タイ・シェリダン 他

95点



少年の一夏の成長潭として傑作。
マイベストマコノヒーがここにいます。

焚き火を前に缶詰を食べるシーン一発で両者が打ち解ける瞬間を描く分かってる演出。
落ち着いた映画かと思ってたら銃撃戦等ジャンル映画的な見せ場もあったりの飽きさせない作り。

ドライ過ぎず、でもウェット過ぎない。
優しさに満ちた人物への眼差し。
『そこにみにて光輝く』同様、何かの予感を感じさせる、希望に満ちた水平線のラスト。

観終わって晴れやかです。素晴らしいです。




思い返すのに大分苦労しました。
来年からはしっかり全て記録をつけようと心に誓いました。



2014年11月29日土曜日

6才のボクが、大人になるまで。


Boyhood
2014/米 上映時間166分
監督・脚本:リチャード・リンクレイター
製作:リチャード・リンクレイター
キャサリン・サザーランド 他
撮影:リー・ダニエルズ
シェーン・ケリー
編集:サンドラ・アダイア

キャスト:イーサン・ホーク
アトリシア・アークエット
エラー・コルトレーン
ローレライ・リンクレイター


100点





”一瞬が私達を離さない”





TOHOシネマズシャンテにて初日に鑑賞。
場内大入りの満席。

都内3館のみの寂しい公開規模ですが、それぞれ入りは上々の様で嬉しい限り。

間違いなく一生に一度だけの体験が出来た嬉しさと、その感動が個人的な体験に結びついてしまう嬉しさ。
この作品に関わった全てのキャスト、スタッフ、製作の方々に最大級の賛辞を!






同じキャスト同じスタッフで、継ぎ目の無い12年間を描く映画を撮る。
まずこのアイデアと、それを実現させた諸々の環境、志が素晴らしい。

モチベーションの低下、不慮の事故、資金が底をつく等々、撮影困難な状況になる要素はいくらでもあったはずなのに、それを微塵も感じさせない、本当にリラックスした、力の抜けた作品になっているのが凄い。

現場の雰囲気の良さ、キャスト含めたクルーの信頼関係が見て取れてそこだけで親指ぐっ。

そして何より、この時間を掛けた撮影が作品に起こしたマジックの数々。
これがとにかく素晴らしい。

とは言っても、劇中において映画的な過度な盛り上がりは排してあって、あくまで主人公メイソンの視点に寄り添った作りになっているのでその部分で少し物語が淡白だと感じる方もいるかもしれないです。
が、そのバランス感覚こそリチャード・リンクレイターのセンスの良さが光るところ。

メイソンの日常を丹念に積み重ねるだけでドラマは生まれる。
例えば、彼の身体的変化を見てるだけで物語が前に進む。
身体の変化がそのまま話の推進力になっている不思議。

メイソンだけじゃなくて、父親を演じるイーサン・ホークの髪に白髪が増え始めただとか(この部分でかなり涙腺を刺激されました)、母親を演じたアトリシア・アークエットの身体がみるみるふくよかになっているだとか、メイクやCGでは絶対に表現不可能な圧倒的な時間の変化が見て取れて、そこここにマジックが宿ってるんです。

12年分の時間がにじみ出るキャスト同士の関係もそう。
メイソンの高校の卒業パーティーでの、妹サマンサのスピーチ。
照れとドライさを含みながら、はにかんだ笑みで一言「頑張って」と親指を立てる彼女。
何にも良い事なんか言っていないのに、それまでの彼女達の関係を思うとどうにも涙。






身体も変化すれば心も変化するもの。

過度な盛り上がりは排されていながらも、その分描写は丁寧に。
製作の段階で12年分の脚本は存在せず、大まかな計画書だけがあって、一年毎にキャストとスタッフで相談をして脚本を繋いでいったそうです。

なので、パンフレットで是枝監督が指摘しているように、実際の演者の変化をお話に反映させたのでしょう。
その結果、前述の通り全く作品がお話に縛られた窮屈なものになっていない。
12年間撮影出来たことと同じように、この作品自体のリラックス加減、力の抜け方は本当に奇跡だと思います。


リンクレイター監督、随所に演出も巧いです。
特にラスト手前、メイソンが家を出る荷造りをしているシーン。
メイソンが初めて撮った写真を大学の寮に持って行くかどうかの会話で、一瞬話が途切れ、母が泣き出すのです。
その泣き出す手前の一瞬に、母だけを画面の左端に置いて、余白を作るショットを挟む。
その一瞬で、メイソンがいなくなった後の光景が我々にもグっと迫って来て、思わずホロり。

でも、子供を送り出したら残ってるのは葬式だけだと泣く母を心配しつつ、「まだまだ生きるでしょ、気が早いよ」と笑ってみせるメイソン。
このバランス感覚、本当に良い。






人が育っていく上で、人間関係と同じように、その時代の空気やポップカルチャーからも無意識に影響を受けるもの。
今作だと00年代以降の政治、ポップカルチャーも切り取られていて、それが時代を表す記号としてだけではなく、しっかりメイソンが生きる時代の空気になっているのが良くて。
ベースの部分がしっかりしているから、その上にある生活がより説得力を増して描かれてる。

ドラゴンボールを見て、X-BOXで遊んで、YouTubeで動画を見る。
これらの細かいディテールがしっかりしてるから作品により広がりが出てキャラクターがのびのびとしてるように感じます。


ポップカルチャーと言えば音楽。
劇中で流れる曲達も素晴らしいです。

予告でもメインで使われているFamily of the yearの「Hero」はもちろん(これが独り立ちの歌なのです)、Wilcoの「Hate It Here」も素晴らしい。映画の幕開けのColdplay「Yellow」は言わずもがな。

キャンプで話題に出してたスター・ウォーズの新作についての話。
数年経って、高校三年生の時に父が嬉しそうにふってくるスター・ウォーズの話題。
子供が小さかった頃に好きなものはいつまでも変わらず好きなんだと思っているその父のテンションがまた良くて。



こう見ると本当の家族のよう



ラストの台詞。
そして終わり方も素晴らしい。

メイソンのこれまでの人生を私達は知っている。
でも、これからの人生のことは分からない。
メイソンにも私達にも。
これは正に私達の人生そのもので、過去の思い出だけが記憶にあって、その先の何かの予感だけがそこにある。
一瞬は私達を離さず、継ぎ目の無い時間はただ前に進んでいるのです。
それを感じさせる、会話の間で終わるラスト。
完璧です。


個人的な感情と結びついてることを抜きにしても、こんな作品には恐らく二度とお目にかかれないのでは。
見逃さない手は無いです。



Did you see how people always says "seize the moment"?
I tend to think that is backwards.
The moment captures us.
Yes.
Yes, of course, is ... is constant.
The time is ...
It's like always
out now, you know?
Yes.



<あらすじ>
「ビフォア・ミッドナイト」のリチャード・リンクレイター監督が、ひとりの少年の6歳から18歳までの成長と家族の軌跡を、12年かけて撮影したドラマ。主人公の少年メイソンを演じるエラー・コルトレーンを筆頭に、母親役のパトリシア・アークエット、父親役のイーサン・ホーク、姉役のローレライ・リンクレーターの4人の俳優が、12年間同じ役を演じ続けて完成された。米テキサス州に住む6歳の少年メイソンは、キャリアアップのために大学に入学した母に伴われてヒューストンに転居し、その地で多感な思春期を過ごす。アラスカから戻って来た父との再会や母の再婚、義父の暴力、初恋などを経験し、大人になっていくメイソンは、やがてアート写真家という将来の夢を見つけ、母親のもとを巣立つ。12年という歳月の中で、母は大学教員になり、ミュージシャンを目指していた父も就職し、再婚して新たな子が生まれるなど、家族にも変化が生まれていた。
映画.comより






2014年11月25日火曜日

神様の言うとおり


神様の言うとおり
2014/日本 上映時間117分 R15+
監督:三池崇史
脚本:八津弘幸
製作:市川南
プロデューサー:前田茂司
石黒裕亮 他
音楽:遠藤浩二
撮影:北信康

キャスト:福士蒼汰
山崎紘菜
神木隆之介
染谷将太 他

49点







”『喰女-クイメ-』は好きだからご堪忍”




中高生に囲まれながら鑑賞。

予告での”赤色ビー玉”を使って規制の範囲内で遊んでる感じで、これは面白いに違いないと感じていたんですがいざ観てみると何とも半端。

『喰女-クイメ』の苺ジャムがPG指定で、『神様の言うとおり』のビー玉がR-15+なのはこれいかに。舞台が高校だからかな。

原作は未読です。






予告にてメインで使われてた赤いビー玉とネズミ。
ここまでは良いんです。

単純にビー玉が弾ける画が面白くてフレッシュだし、いきなりゲームに放り込まれるからこの先の興味の持続も生まれて凄く緊張感もある。
スカートの中から赤いビー玉がじゃらじゃら出て来た時は、三池監督やっとんな!と。
染谷将太は言うまでもない。

2回戦目も、死人続出の状況でネズミの着ぐるみ来て体育館を逃げ惑う姿が滑稽で楽しい。
わざとカメラを引いて撮ったりして間抜けな画になってるのも良いし、全く話には関係なく山崎紘菜さんのセーラー服が裂けて、隙間から肌がちらちら見えるんですけど、つくづく三池監督、やっとんな!と。

ここまでは三池監督の悪ノリ悪ふざけ満載。
まだ話に対してもまだ興味は保ててますよ。

ただこれ以降、やけに馬鹿丁寧と言うか何と言うか。






それまでも気にはなっていた説明台詞に心情吐露、過去の回想が一気に増量。
挙げ句に名前にテロップと分かりやすさ重視の過保護な親切設計に。
悪趣味な描写も以降ほぼ無し。

これは邪推ですが、恐らくメインターゲットの中高生に配慮した作りにするよう折り合いを付けた結果なんだろうとは思います。
説明台詞も心情吐露も、原作の漫画からそのままトレースしてきたのだろうとも思います。
三池監督はこれ以上のことが出来ない訳が無いですから。

ただそのせいで作品全体のバランスが悪くなってるのであればそれは本末転倒。
そもそものゲームのルールも曖昧で緊張感は無いし、切り抜け方も大味で何ともスッキリしない。






もしかしたら、そもそもこの半端な作り自体が意図したものなのかも。
緊張感も無く、気軽に観られる映画を狙っていたのか。
だとしたら成功、じゃないよ。
つまらないもの。

続編の気配むんむんなラストで終わってましたが、正直もういいです。

『喰女-クイメ』は面白かったからご勘弁!!



<あらすじ>
高校生の高畑瞬は、退屈な日常にうんざりしていたが、ある日突然、教室にダルマが出現し、命をかけた授業の開始を告げる。ダルマや招き猫、コケシ、シロクマ、マトリョーシカといった物たちが不気味に動き出し、彼らが出す課題をクリアできなかった者には、容赦のない死が待ち受けていた。
映画.comより







2014年11月19日水曜日

男の魂に火をつけろ!『アニメ映画ベストテン』に参加





ワッシュさんのランキング企画に今年も参加します。

今年のテーマは「アニメ映画ベスト10」
と言うものの、私自身アニメの知識がほとんど無くて、巷で話題になっている作品も数年遅れて後追いで鑑賞して熱を上げることがほとんど。
そもそもの観ている母数が少ないので、あれこれ悩むことなくスっと10作品上がりました。

こんな調子なので、全てピクサー作品、なんてことにならないよう、作品を上げる段階でなるべく”まんべんなく”なるよう心がけて、同一作者、スタジオの作品はダブりが出ないようになるべく、なるべく気をつけました。ある作品を除いては。


ランキングは12月14日はまで受付中なので、皆さんも参加するべし!
祭りだ祭りだ。


・男の魂に火をつけろ!「アニメ映画ベスト10」受付中





10位.『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』

The End of Evangelion
1997/日本 上映時間87分
『Air』約46分
『まごころを、君に』約40分
監督:庵野秀明
鶴巻和哉
脚本:庵野秀明
キャスト:緒方恵美
三石琴乃
林原めぐみ




そこまでアニメを詳しく知らない私が、ただ唯一ハマり…いやドドドドハマリしたアニメがご多分漏れず「新世紀エヴァンゲリオン」
何回観たかしれません。

ファンと”創造主”庵野秀明とのバトルの壮大なフィナーレ。
その果てに見つけた”ここにいていいんだと”言う希望。
観る度にずーんとされられつつ、それが癖になってまた観ちゃう。

魂のルッフラ〜ン♪



9位.『劇場版機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』

Char's Counterattack
1988/日本 上映時間120分
監督・脚本:富野由悠季
製作:伊藤昌典
音楽:三枝成章
キャスト:古谷徹
池田秀一
鈴置洋考






大人。2人とも大人。
時に生身で、時にモビルスーツで熱い拳を交え合う。
バスローブでブランデーなんか飲んで。
もう大人ねぇ。


『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の時に実感したんですけど、観ているこっちも思わず力んでしまうようなシンプルな戦いの構図が個人的に好きで。

今作で言うと、衛星を落下させる、それを食い止める。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』だったら敵戦艦の進行を食い止める。
もはや相撲ですね。押すか引くか。

このシンプルな構図を男達の濃密なドラマが包み込んで、もう熱いエモーションのミルフィーユ状態。

サザビーのことは言うまでもない。
最高にクールの一言。




8位.『劇場版デジモンアドベンチャー』

劇場版デジモンアドベンチャー
1999/日本 上映時間20分
監督:細田守
脚本:吉田玲子
作画監督:山下高明
キャラデザイン:中鶴勝祥
美術監督:徳重賢
音楽:有澤考紀







アグモンが成長期を過ぎると人間の言葉を話さなくなる、獣としてデジモンを描く演出が効いていて、そこからタメてのラストの笛の音がグッと来る。

短い上映時間で起承転結が的確。
全編に渡って流れる「ボレロ」、日常的な団地の画に巨大な怪獣同士が戦う姿、それを子供達だけが眺めてる様も素晴らしい。




7位.『東京ゴッドファーザーズ』

Tokyo Godfathers
2003/日本 上映時間92分
監督:今敏
脚本:信本敬子
原作:今敏
製作:滝山雅夫
小林信一
キャスト:江守徹
梅垣義明
岡本綾




今敏作品では一番回数観て、一番好きな作品。
それぞれにキャラも立ってるし、背景の描き込み、動きの気持ち良さ、どれを取っても一級品。

今年もこの季節がやって来ましたね。



6位.『トイ・ストーリー3』

Toy Story3
2010/米 上映時間103分
監督:リー・アンクリッチ
脚本:マイケル・アーント
原案:ジョン・ラセター
アンドリュー・スタントン 他
製作:ダーラ・K・アンダーソン
製作総指揮:ジョン・ラセター
キャスト:トム・ハンクス
ティム・アレン




ピクサーが堂々と3D映画の未来について言及した短編『Day and Night』も素晴らしい。
本編は輪をかけて素晴らしい。

成長するにつれて避けられないおもちゃとの別れ、アンディとおもちゃの関係をしっかり閉じてくれた優しい映画。

今だにおもちゃで遊んでる身としては少々心苦しさを感じつつ、目に涙。

冒頭のホームビデオはズルい。




5位.『劇場版魔法少女まどか☆マギカ【新編】叛逆の物語』

魔法少女まどか☆マギカ【新編】叛逆の物語
2013/日本 上映時間116分
監督:新房昭之
宮本幸裕
脚本:虚淵玄
キャスト:悠木碧
斉藤千和
水橋かおり







評判を聞き完全に後追い鑑賞。2〜3日で全話観て、その足で劇場へ。
結果3回観てる始末。
話が複雑で分からないからではないんです。
ただただあいつらに会いたくなる…!!


・めくるめく、キネマの思ひ出/劇場版魔法少女まどか☆マギカ【新編】叛逆の物語




4位.『時をかける少女』

時をかける少女
2006/上映時間98分
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
キャスト:仲里依紗
石田卓也
板倉光隆
原沙知絵 他






夏の青さに彩りを加える背景、日常の描写の描き込み。
観ていて思う、夏っていいな。

個人的に『リンダリンダリンダ』『櫻の園』と並ぶ、最高の”一瞬の輝きがスクリーンに焼き付いてる”ムービー




3位.『LEGO ムービー』


The LEGO Movie』
2014/米・豪・丁 上映時間100分
監督・脚本・原案:フィル・ロード
クリストファー・ミラー
原案:ケヴィン・ハーゲマン
ダン・ハーゲマン
製作:ダン・リン
ロイ・リー 他
製作総指揮:アリソン・アベイト
マシュー・アシュトン 他
音楽:マーク・マザーズボー
撮影:デイビット・バロウズ

キャスト:クリッス・プラット
ウィル・フェレル
エリザベス・バンクス






大傑作…!!
レゴがレゴのままでレゴにしか出来ない動きでいる、動いてる!!
これだけでも十分なのに、想像とは何か、遊ぶとは何かを伝える熱いメッセージ。
全ては最高。


・めくるめく、キネマの思ひ出/LEGOムービー




2位.『魔女の宅急便』



魔女の宅急便
1989/日本 上映時間102分
監督・脚本:宮崎駿
製作:徳間康快
都築幹彦
高木盛久
色彩設計:保田道世
撮影:杉村重郎
編集:瀬山武司
原作:角野栄子

キャスト:高山みなみ
佐久間レイ
戸田恵子
山口勝平






『時をかける少女』同様、少女が放つの一瞬の輝きを切り取った映画が大好きなんですが、その意味で『魔女の宅急便』は完璧。

まずこのポスターワークが良いじゃないですか。
パン屋のカウンターで、少し悩みありげな目をしてこっちを見つめてる。
これです、これなんです。
宮崎駿この野郎…!!

キキを成長させる要素の一つに、”街”が重要な役割を果たしてるのも良くて、今年で言うと『舞妓はレディ』もそうなんですけど、見知らぬ土地で段々と周りの人の協力を得て自信を付けていく様子はそれだけでドラマだし(『千と千尋の神隠し』なんかもそう)、それを経て、この街で私は生きていくんだ、と言うラストの成長。それを告げる手紙がとても良い。


オープニング、旅に出る高揚感に合わせてボリュームを上げて流れる『ルージュの伝言』
ここだけで100点満点です。




1位.『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』


EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE
2009/日本 上映時間108分
監督:庵野秀明
摩砂雪
鶴巻和哉
脚本:庵野秀明
製作:カラー
製作総指揮:大月俊倫
庵野秀明
音楽:鷺巣詩郎
主題歌:宇多田ヒカル「Beautiful World -PLANiTb Acoustica Mix-」

キャスト:緒方恵美
林原めぐみ
宮村優子
坂本真綾 他






別格の1位。

公開当時の劇場の様子は今でも強烈に、はっきりと覚えています。
混沌とは正にこのこと。体験で言うと『この空の花-長岡花火物語』に近いんですけど、あの作品が自分の内から沸き起こる感情としてのカオス具合だとしたら、『ヱヴァ:破』は劇場全体丸ごとカオス。満席の劇場に詰めかけてる観客全員が皆もれなくエヴァファンなんだから、その目に見えない感情のうねりがムンムン。あの日、あの場所は間違いなくサードインパクトの爆心地でした。

足し算的に加わったフレッシュな要素はあっても、大筋のお話は実はあまり手を加えられていない『破』
変わったポイントが3号機パイロットと、初号機の覚醒。
3号機パイロットが変更になった瞬間そこから物語のレールが変わったんだとハッキリ思いました。
あ、庵野さん、破壊しにきたと。

そして、自分含め多くのエヴァファンが叫び声をあげそうになりながら興奮したポイントが、ゼルエル戦での初号機の覚醒。
元のテレビシリーズでは覚醒は原因不明で、使徒を喰らってS2機関を取り込むその画づらに相当なインパクトがあったんですが(それによって何が起こったかを語ると脱線するので割愛)、そこがクライマックスにあたるこの『破』では大きな改変。

初号機の覚醒が、シンジ君の明確な意思によって起こるのです。
旧劇の上映から12年。シンジ、お前やったなと。ついにやったんだなと。

12年分の思いがここに宿ってる訳です。
あのシクシク泣いていた、ここにいていいのかどうか悩んでいた君はもういない。
いったれシンジ!人の形に戻れなくなっても!!

鼻息荒いです。劇場全体鼻息荒いです。
激しく激しくエモーショナルなシーン。
体勢は前のめり。

すると、その盛り上がりが最高潮になった時、流れてくるじゃないですか。
「翼をください」が。合唱で。

興奮で最高に沸騰してる頭に、翼をください。
何だか知らないけど、猛烈に、恥ずかしい。
うぅ、うぅ、恥ずかしいよぉ。

ただ、この空気がとてつもないうねりになって劇場内に充満し始めると、そこは正に混沌(カオス)
なんだか分からないけど、涙が止まらない…!!

右隣の人も、左隣の人も号泣してる。
ちらほら嗚咽のような声も聞こえてくる。
劇場にいるだれもがそれぞれの感情をむき出しにしてシンジ君を見守っているのです。

あとは劇中のミサト同様状況に身を任せるしかないです。

赤く包まれた、悪魔の様な初号機の姿で映画は終わります。
放心。

そして流れる宇多田ヒカルの主題歌もすごく良いんだ。
乾いたギターの音が良いんだこれが。

こんなのエヴァじゃない!という声も聞きます。
もっと内向的なのがエヴァだと。

いや違う!!
このカオス加減も間違いなくエヴァのエヴァたる所以のはず。
こんな体験、後にも先にもありません。

このラストのシンジ君の選択を全てマイナス方向に反転させる、『Q』もとんでもない作品なんですが、話が脱線するので割愛。『Q』も大好きです。








1位.ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
2位.魔女の宅急便
3位.LEGOムービー
4位.時をかける少女
5位.劇場版魔法少女まどか☆マギカ【新編】叛逆の物語
6位.トイ・ストーリー3
7位.東京ゴッドファーザーズ
8位.劇場版デジモンアドベンチャー
9位.劇場版機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
10位.新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に



1位だけ文量が偏ってしまった。
愛故です。やむなし。

ランキングを付けるにあたって、十日間で10作品を見返す日々を過ごしてましたが、これがなんとも楽しくて。
来年はどんなテーマになるのでしょうか。楽しみだなぁ。

もう11月。
そろそろ年間ランキングの準備等も。


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