先日実写版『進撃の巨人』こと、『進撃の巨人 ATACK ON TITAN』を試写にて鑑賞して来たのでちょっとした雑感を。
正直な気持ち、鑑賞前は期待半分、不安半分。
というより7割不安な気持ちでいました。
なまじ去年一昨年『GODZILLA ゴジラ』『パシフィック・リム』を観ていないですよ。
恐らくそんな気持ちの方も多いと思います。
鑑賞しました。
安心してください。
実写版『進撃の巨人』大丈夫です。めちゃくちゃ面白かったです。
心配は映画序盤の巨人残酷ショーで杞憂に終わりました。
巨人、人間、食べまくります。良い顔した巨人がもりもり食べまくります。
仮にハリウッドが『進撃の巨人』を映画化していても、もちろん手堅く面白い作品にはなっていたでしょう。
ただ、恐らくその場合巨人はフルCGで描かれるはず。
それではダメだ、それではいけないと、今回の樋口版『進撃の巨人』を観て確信しました。
”巨人”の肝は補食描写。巨人が人間を食べるその行為に血が通っていないとダメ。
つまり、巨人の胃袋を感じたいんです。
その点、間違いなくCGよりも生身の人間を使った特撮の方に分がある。
生身の人間が人間を食す圧倒的説得力。
巨人の顔も良いです。
限りなく人間に近い、でも微妙に人間とは異なる違和感のある顔をした人が半笑いでのそのそとこっちに向かってくる恐怖。例えば目のパーツだけ異常に小さいとか。これはもうホラー的な気持ち悪さ。
そんなナイスな巨人達が人間達を食い荒らす地獄絵図。
食いちぎって引きちぎって食べまくります。
腕はもげるわ足はもげるわでもう最高です。
個人的に諏訪太郎さん絡みのとあるシーンがもう最高なので要チェック。
食う、と言えば今作人間の食事描写も必見。
食事を分け与える、粗末にするといった食事描写での各人のキャラの掘り下げはもちろん、リンゴの使い方も要チェック。
ほんのりネタバレ。
脚本も溜めが効いててカタルシス倍増。
中盤のとあるシーンでは起こっていることのあまりの展開にもう笑うしか無い。
溜めて、溜めて、溜めて、最後に待っているのが”サンダ対ガイラ”!!
ここでの鷺巣さんの劇伴もストレートにアガる!!
煽りのショットもあったりしてケレン味もバッチリ。
本作は、間違いなく怪獣映画でもある。
巨人に立ち向かう調査兵団の面々を新兵と見れば戦争映画でもある。
そして、現行国産特撮の底力を見ることが出来る映画でもある。
観た後ならば何だって言える後出しじゃんけんになってしまうんですが、そもそも座組を見れば一定以上のクオリティは保証されていて当たり前。
平成ガメラで特技監督を担当した樋口監督、映画評論家であり、特撮への造詣も深い町山さん、『ヱヴァンゲリヲン』でめちゃくちゃカッコいい劇伴を作ってた鷺巣さん。
樋口さん仕事で平成ガメラを除くとしたら、間違いなく今作が樋口監督の最高傑作であることは間違いないと思います。
本作は間違いなく怪獣映画でもある。怪獣学入門!! |
これは余談。
中盤でのある巨人の倒し方。
あれは原作にあるのか、それとも『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のアレなのか。
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