『Chef』
2014/米 上映時間115分 PG12
監督・脚本:ジョン・ファブロー
製作:ジョン・ファブロー
セルゲイ・ベスパロフ
撮影:クレイマー・モーゲンソー
編集:ロバート・レイトン
音楽監修:マシュー・スクレイヤー
キャスト:ジョン・ファブロー
ソフィア・ベルガラ
ジョン・レグイザモ
スカーレット・ヨハンソン
ダスティン・ホフマン 他
86点
”我々はアイアンマンは作れないが、美味しい料理なら作れる!!”
海外予告での宣伝文句、”フードポルノ”の名に偽り無し。
観る時間によっては行き場の無い食欲に身悶えすることでしょう。
実に危険な映画です。
出てくる料理は全て美味しそう。
作ってる過程も美味しそう。
監督のジョン・ファブローがアイアンマンを蹴って、本当に撮りたかった今作。
我々はアイアンマンを作ることは出来ないが、己のクリエイティビティを駆使すれば、美味しい料理は作ることが出来る…!!
この作品が持つメッセージとは別の角度で物凄くポジティブなものを受け取り、とても元気が湧いて来ました。
このメッセージ、あながち間違いではない気がする
方やスーパーヒーローと言えど、兵器にもなりうる鋼鉄の鎧。
方や天才から凡人までその差に関係なく作ることが出来る、間違いなく皆を胃袋から幸せに出来る料理。
この映画は、ジョン・ファブローからのハッピーな創作讃歌!!
自分の作りたいものを作って皆を幸せにする。
人生においてこれ以上の幸せは無いはず。
料理はその最たるもの。
確かにアイアンマンもハッピーな創作物に間違いないです。
でも、美味しい食べ物の前には頭を垂れるしかないのです。
今作、ジョン・ファブローのお友達キャスティングがかなり目立ちますが、その中の一人ロバート・ダウニーJr。彼は主人公の前妻の前夫の実業家と言う役柄。これがそのものズバリ『アイアンマン』におけるトニー・スターク的な性格が悪いがどこか憎めないお茶目キャラで登場するのですが、これを穿った見方をするならば、トニー・スタークより、料理が出来る俺の方が、皆を幸せに出来てるし、俺自身も幸せ掴んでるぜ!ってことではないでしょうか。かなり穿った見方ですけどね。
少なくとの言えるのは、料理が出来て、人望もあって、包容力もありそう。
そりゃスカーレット・ヨハンソンに、あのナイスバディな前妻も寄ってくるでしょうよ。
我々はアイアンマンも作れないし、トニー・スタークにもなれない。
しかし、己のクリエイティビティを駆使して美味しい料理が作れれば、それ以上の可能性あるよ。
実に勇気の出る映画だ。
今作、SNSの使い方も見事。
Twitterにおけるツイート、喧嘩、炎上のメカニズムもサラッと盛り込んで、移動販売の宣伝にも駆使。ラストのひと泣きにも見事にSNSがハマり、完全にSNS映画でもある。
”喧嘩”で物語が始まったならば、着地は”仲直り”しかないでしょうよ。
あの大団円エンディングも美しく決まって、これ以上に無い幸せな気分でエンドロールへ。
そのエンドロールにもバッチリ美味しい料理。
最後の最後まで胃袋への攻撃を忘れていない。
とにかく観賞後お腹が空くので、レイトショーでの鑑賞は避けることをおすすめします。
出来ればお昼時、キューバサンドのお店をチェックして鑑賞するのがベストな鑑賞スタイル。
<あらすじ>
ロサンゼルスの有名レストランで総料理長を務めるカールは、口うるさいオーナーや自分の料理を酷評する評論家とケンカして店を辞めてしまう。心配する元妻イネスの提案で、息子パーシーを連れて故郷のマイアミを訪れたカールは、そこで食べたキューバサンドイッチの美味しさに驚き、フードトラックでサンドイッチの移動販売をすることを思いつく。カールはイネスやパーシー、仲間たちの協力を得て、マイアミからニューオリンズ、ロサンゼルスへと旅を続けていく。
映画.comより
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