2012/イギリス・フランス・ドイツ 上映時間128分 R15+
監督:トーマス・アルフレッドソン
脚本:ブリジット・オコナー
ピーター・ストローハン
製作:ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
ロビン・スロヴォ
製作総指揮:ピーター・モーガン
デブラ・ヘイワード
ライザ・チェイシン 他
原作:ジョン・ル・カレ『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』
キャスト:ゲイリー・オールドマン
コリン・ファース
トム・ハーディ
ジョン・ハート
トビー・ジョーンズ
マーク・ストロング
ベネディクト・カンバーバッチ
キーラン・ハインズ
”熟れた男達の共演”
もう、酔いました。
熟れた男達の共演に、酔いました。
画面に映る全てが格好良く、そして美しい。
どうですか、この集合写真。
惚れぼれするほど美しくないですか。なんなんでしょうか本当。
それではここで、物語の登場人物、英国諜報部員MI6、チーム”サーカス”のメンバーを紹介したいと思います。
不動のセンター、ゲイリーオールドマン演じる”スマイリー”
『英国王のスピーチ』コリン・ファース演じる、ヘイドン
『オリバー・ツイスト』マーク・ストロング演じるサーカス職員、プリドー
”スマイリー”と共に<もぐら>を追う、ピーター
そして、若きスパイリッキーを演じる、トム・ハーディ
どうですかこれ、どうですか。
日本よ、これが俳優だ。
英国情報局秘密情報部MI6"サーカス”
そろそろ本編の話に移りましょう。
原作は1974年の小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』
作者のジョン・ル・カレさんは実際にMI6に所属していた元スパイで、その経験を元に小説を執筆。徹底して描写はリアルです。
お話は至ってシンプル。スパイが最も暗躍していた東西冷戦下の時代、英国諜報部員"MI6"に潜り込んでいるソ連KGBの二重スパイ<もぐら>を見つけ出すこと。標的は組織の幹部、ティンカー(鋳掛け屋)、テイラー(仕立て屋)、ソルジャー(兵隊)、プアマン(貧乏人)の4人。<もぐら>を追うのは老スパイ、ゲイリー・オールドマン演じる”スマイリー”。果たして誰が裏切り者なのか。
他の俳優の渋さで若く見えるトム・ハーディ
前述の通り、描写が徹底してリアルな分、スパイ映画の肝とも言えるアクション要素は一切ありません。
にもかかわらずスパイ映画たる魅力に溢れているのは、やはり俳優陣の贅沢な演技、静かに抑制の効いた演出、徹底した美意識の画作りでしょう。
曇り空がいいんだ
まずワンカットたりとも無駄なカットがありません。全てが美しく、美意識に溢れています。
例えば、本部屋上での会話シーン。イギリス特有の曇り空が全体のトーンと合致していて、この映画が持つ派手さの抑えた魅力を、よりキュッと引き締めています。
全体にシックな色調なのもとてもうつくし。
ただ街を歩いてるカットにしても、俳優を真ん中に立たせ画面の中央に置くシンメトリーな画作りが何カ所も。はあ、美しい。
そして一番鳥肌が立ったのはラストカットですよ。
<もぐら>が誰なのかはここでは伏せておきますが、無事任務を果たした"スマイリー”はサーカスのリーダーとして職務に復帰するんですけど、”スマイリー”が席に着き、カメラに目を向け、暗転、エンドロール。
そのあっさりした流れがもう、鳥肌ですよ。映画のラストはこのくらいの方が余韻に浸れますよね。
ゲイリー・オールドマンですよもう
他にもポール・スミスのスーツ、ステディカムのカメラワーク、指摘しだしたら止まりません。
なんだか自分のフェティッシュな部分にぐさぐさ突き刺さるもの凄い映画でした。
さあ、この雰囲気に、男達の共演に、酔いしれましょう。
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