2013/アメリカ・オーストラトラリア 上映時間126分
監督:ジェームズ・マンゴールド
脚本:クリストファー・マッカリー
マーク・ボンバック 他
製作:ローレン・シュラー・ドナー
ハッチ・パーカー
製作総指揮:スタン・リー
ジョセフ・M・カラッチオーロ
原作:クリス・クレアモント
フランク・ミラー『Wolverine』
キャスト:ローガン/ウルヴァリン (ヒュー・ジャックマン)
マリコ・ヤシダ (TAO)
ユキオ (福島リラ)
シンゲン・ヤシダ (真田広之)
Dr.グリーン/ヴァイパー (スヴェトラーナ・コドチェンコワ)
76点
"フシギのクニ、ニッポン"
TOHOシネマズ日劇にて観てきました。
有楽町で観て本当に正解でした。ウルヴァリンが山手線周りを疾走するんですもん。
帰り道がそのままロケ地巡りとなりました。
東京駅に停まってる新幹線をまじまじと見てしまったりして。
あの上で戦ったんだなと。以外に狭いなと。ウルヴァリン、頑張ったんだな。
コミック版『ウルヴァリン』
この映画に関する評論で、『日本描写が相変わらず酷いからダメ』と言うのをよく目にするんですけど、言ってしまうと元の原作コミックにウルヴァリンが日本に来るお話がちゃんとあるので、そこまで悪し様に言わなくてもなぁ、なんて思いますけどね。
少なくとも自分は、この映画で描かれている日本描写、大変楽しみました。
確かに笑ってしまうような日本描写は沢山ありました。
でも、なんだかそれも含めてなんだか愉快なんですよね。許せる。
映画冒頭、ウルヴァリンが矢志田家に招かれるんですけど、身体が汚いってんでお風呂に入るんですけど、そしたらおばちゃん2人にブラシでゴシゴシ背中を洗われるですよ。
それなんか違う!!お風呂はお風呂でもお店が違うよ!!
劇場内爆笑。
暖かい空気に包まれて、それ以降劇場の空気が暖まりましたね。
他にも、追っ手を撒くために逃げ込んだ先がラブホテル。
急いでるのに、パネルから部屋を選ばせるおばちゃん。
結局”火星探検の部屋”を選ぶウルヴァリン。
劇場のお客さん達は暖かかったです。
人が死んでいるのにパチンコを打ち続けるのはどうなんだろうか
一々挙げていくと切りが無いくらいに笑ってしまう描写は多いんですけど、何故だか許せてしまうんですよね。
それは、この映画で映されている日本が、自分にはなんだか不思議なテーマパークみたいに見えるからなんですよ。しかも割とちゃち目のテーマパーク。
そのデフォルメした日本感で、なんだか笑ってしまうと同時にワクワクしてしまうんです。
あと、言われている程、日本描写が間違って無かったりするんですよね。
ラブホテルだって、日本の風俗文化の一つですよね。パチンコだって、やたらと目立つ広告だってそうです。
そこを強調するのはどうか、は置いておいて、全部間違ってはいない訳ですよ。
それに、あの状況だったらホテルに逃げ込むのは有効だったはず。
まあ、笑っちゃいますけどね。むしろ笑って観るべき。だってテーマパークですよ。
予告でも流れている、その筋の方々がドス一本でウルヴァリンと新幹線の上で対決するシーン。
多くの方が言われている通り、ヤクザ強えーーー!!!ですよ。
ウルヴァリンと互角に渡り合い、且つ高速で動いている新幹線の上で戦う。
実に愉快。新幹線の上でバトルなんてこの先観れないですよ。
うーん、楽しかった。
テーマパークで言う所のショーに当たる部分だと思います。
ヤクザvsウルヴァリン。ここでしか観れないショーですよ。
エレクトリカルなパレードよりも楽しめます。
日本人役者の方々は皆さん良かったです。
福島リラさんの殺陣、素晴らしかったです。TOAさんもお美しい。
でもそれ以上に、真田広之さんが登場すると画がもの凄く締まる!!
ヒュー・ジャックマンと並んでも全く負けていない存在感。
殺陣も力強くていい。演技は勿論素晴らしい。
純粋に日本人として誇らしい気持ちになりました。
シルバーサムライに乗っているのは・・・!?
でもその分残念、というか勿体ないのは、中盤で真田広之さん演じるシンゲンの出番が終わっちゃうんですよ。本当に勿体ない。
しかもラスボスに当たるような敵ミュータンの存在感が本当に無い。
演技もなんだか再現ドラマみたいで安いし。
それなら真田さんをボスキャラに持って来てよ!!
その方が間違いなく盛り上がったと思いますよ。
でも、その次に出てくる大ボスのシルバーサムライはばかばかしくて良かったです。
クズリ
完全に外伝扱いではなくて、シリーズの続きであることも好感が持てました。
忍者も出て来たし、刀も出て来たし。うん、観ていて楽しかったです。
フシギのクニのテーマパークに迷い込んだ感じで観れば相当楽しめますよ。