2015年11月4日水曜日

GONIN サーガ


GONIN サーガ
2015/日本 上映時間129分 PG12
監督・脚本:石井隆
エグゼプティブ・プロデューサー:井上伸一郎
プロデューサー:二宮直彦
阿知波孝
撮影:佐々木原保志
山本圭昭
音楽:安川午朗

キャスト:東出昌大
桐谷健太
土屋アンナ
江本祐 他

88点





”雨と、銃と、男と、女と、根津堪八”





角川シネマ新宿にて鑑賞。
気になる所は確かにある。
そもそも『GONIN』はあの時代の空気、あの当時の俳優達の熱演を、石井隆監督の手腕で見事にまとめあげた唯一無二の一本。

しかし、『GONIN サーガ』、予想を遥かに越えて良かったです。
雨と、銃と、男と女と、根津堪八。
あのクライマックスの前に、もう何もいらない。

ネタバレ含みますので注意!!






確かに説明台詞は多い。過去との繋がりを示す『GONIN』からの回想が多い。
一作目の独立した面白さから、少し無理に話を繋げた気もする。

しかし、”サーガ”と題された今作。
その役目を120%果たしているのでは。
個人的には、単体としても、『GONIN』の続編としても十二分に楽しめました。

一作目『GONIN』を思い返してみると、まだバブル崩壊直後の夢の終りのギラギラした空気感と、当時の俳優達の熱演(特にビートたけしのあの怪演はデカい)を、正にそのままスクリーンに焼き付けることで、匂い立つような色気と熱を帯びたパワフルな作品になった訳です。

時代、集まった奇跡の五人。

ではこの『GONIN サーガ』がどうかというと、しっかり現代の『GONIN』になれているのだから凄い。

『GONIN』の肝を抑えながら、サーガとして円環を閉じる。

いきなりオリジナルの映像を持ってくる映画冒頭。
ズルいだろ、と思いながら、ちあきなおみの「紅い花」が流れ、斜体フォントのテロップが出ればもう終い。やっぱりアガる。
スクリーンであの雨の復讐を拝める喜びを感じつつ、雨の色気に身を任せる。

時制変わってあの雨の復讐から数年後。
登場する東出昌大さんと桐谷健太さん。
正直、正直『GONIN』のテンションからすると、この二人の登場時は、大丈夫か…?と不安にもなりました。あの人が登場するまでは。
その人とは、土屋アンナ。

土屋アンナが、石井隆作品のテンションを体現する佇まいで、とにかく素晴らしい!
彼女の登場で映画がドライブし始め、柄本祐の存在で全体が締まる。
桐谷健太の男気、東出昌大の朴とつとした中に秘める復讐心がさらに際立つ。

強奪の前。
駄話をしながら着替えをする桐谷健太と東出昌大。
この束の間の何気ない空気感。ストレートに良いし、この後に彼等を待つ惨劇へのフックとしても良い。


あれ?YONINしかいない。

いやいや。
あの人の登場でGONINになる。






ほぼ一作目のセルフリメイクと言っていい本作。
当然ラストは雨の中の復讐。

ここで加わるは、根津堪八。
確かに、『GONIN』での、そして誰もいなくなった的な切なさが好きな身としては、一人植物状態だったという展開は、どうだろう…とも思いました。
しかしですよ。いざスクリーンに根津堪八が映ってみたら、その画面支配力たるや。
サーガとしての幕を閉じるには、彼は間違いなく必要不可欠。

復讐に備え、ステージの下でじっとその時を待つ男四人。
この時間が何とも言えず良い。

「また会おうぜ!」と言葉と共に惨劇開始。
この台詞真似したくなる良い台詞。

室内だと思っていたら、そうやって雨降らせるか。






クライマックス。
締めは根津堪八の弾丸。
そして…万代さん!!!!

鳴り響くメインテーマ。
空撮のエンドクレジット。

もう、何もいらない。

(欲を言えばポスターアートはオリジナルを踏襲してほしかった!!)


<あらすじ>
社会からつまはじきにされた5人組による、暴力団・五誠会系大越組襲撃事件から19年。五誠会は若き3代目の誠司が勢力を拡大し、襲撃事件で殺された大越組の若頭・久松の遺児・勇人は、母の安恵を支えながら、真っ当な人生を歩んでいた。そんなある日、19年前の事件を追うルポライターが安恵のもとに取材に現れたことから、事件関係者たちの運命の歯車がきしみ始める。




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