2013年11月27日水曜日

マラヴィータ

2013/米・仏 上映時間112分 PG-12
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
マイケル・カレオ
製作:ヴィルジニー・ベッソン=シラ
ライアン・カヴァノー
製作総指揮:マーティン・スコセッシ
タッカー・トゥーリー
原作:トンニーノ・ブナキスタ『隣のマフィア』

キャスト:ロバート・デ・ニーロ
ミシェル・ファイファー
トミー・リー・ジョーンズ

69点


”惜しい!とても惜しい!!"
リュック・ベッソン率いる、1級なB級映画を量産する制作会社ヨーロッパ・コープ最新作。
しかし、製作にマーティン・スコセッシ、主演はロバート・デ・ニーロ。
他にもミシェル・ファイファーにトミー・リー・ジョーンズが脇を固めていて、もの凄くA級なメンツが揃ってます。

このメンツだけ見ると全くヨーロッパ・コープぽくない。
肝心の中身も随所にその名残こそありましたが、中々バシっと決まった映画になってました。



”マフィアな”一家



”マフィアな”一家が本物のマフィアと闘うってんで、どんな一家なのかと思っていたら、家族全員常軌を逸した凶暴性の持ち主でして、凶暴性と言うよりもはや狂気に近いですね。

一家は追っ手から逃れる為にフランスの各地を転々としてるんですけど、妻のミシェル・ファイファーがスーパーに買い物に行くと、アメリカからやって来たってだけで、あの国は肥満の国だとか味覚が狂ってるだとか、ひそひそ陰口を叩かれるんです。
そしたらば、おもむろに商品のガスボンベとガソリンを手に取り着火。
颯爽と店から出て、スーパー爆破。

娘も息子も学校でその狂気と、裏の世界で学んだ技術を使ってやりたい放題やるんですけど、これがどれもこれも身もふたもなくて愉快ゆかい。

一家の大黒柱で元マフィアのボスのロバート・デ・ニーロもそれに負けじと、水道管修理にやって来た配管工がカモってきたもんだからそいつをバットでボコボコにするんです。
優しいお父さんは配管工を病院に連れて行ってあげるんですけど、そこでの医者とのやりとりは爆笑でした。
200段の階段から転げ落ちたってあんたね、ムリがあるよ!



本当に画になるよ、あなた



家族それぞれのエピソードは大変面白いんですけど、それがクライマックスに繋がっていかないのが非常に残念。
終盤は追っ手のマフィアとの闘いになるんですけど、今ひとつ盛り上がりに欠けるんですよ。

前半から中盤で見せた家族の凶暴性、もしくは、そんな家族が力を合わせる様なチームプレー感が欲しかったところです。個々のエピソードが立っているだけに勿体ない。

ただ、家族の絆再確認のような安易な展開にしなかったのことは非常に好感が持てました。
最後の、「また引っ越すのか」溜め息エンディングは、その徒労感含めて割と好きです。



画になる男だよ


劇中でロバート・デ・ニーロが『グッドフェローズ』の上映会に行く展開があるんですけど、『グッドフェローズ』であることは全くその後の展開には関係がなくても、こう言う内輪ノリは全く以て許せる、と言うか好き。

製作にマーティン・スコセッシですからね。
さぞかし現場は盛り上がったでしょう。
観ているこっちも、レイ・リオッタの声と流れてくる冒頭の陽気な音楽、それを観ているロバート・デ・ニーロ本人と言う構図に心浮き立ちました。


ロバート・デ・ニーロが出ているので画は凄く締まってますが、ヨーロッパ・コープ製作の軽やかさはありあり。サクっと観るにはもってこいです。

中盤で自分がいかに良いマフィアだったかをトップ10形式で紹介する件は最高ですね。
70超えても彼は現役バリバリです。

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