2013/日本 上映時間119分
監督:吉田恵輔
脚本:吉田恵輔
仁志原了
音楽:かみむら周平
キャスト:麻生久美子 (馬淵みち代)
安田章大 (天童善美)
岡田義徳 (松尾健志)
山田真歩 (マチモトキヨコ)
清水優 (亀田大輔)
90点
"そんなあんたの人生は十分ドラマチック、だと思いたい”
ポップでカラフルなポスターのイメージで、明るく楽しい映画だと思っていたら大間違い。
人によっては心にガツーンとクリティカルヒット、なんて方もいらっしゃるでしょう。
どんな人がガツンとやられるかと言うと、今、夢を追ってる人。夢を追う自分に才能が無いことに気付いちゃった人。そして、その夢を諦めようか迷ってる人。
ビターでビターでビターな映画でした。
まったく、だから大好きな映画になってしまった!!
登場人物がとにかく愛おしい。
主要3人が特に。
脚本家を目指して夢を追い、ばしゃ馬の様にシナリオを書きまくる三十路女の馬淵さん(麻生久美子)。
口だけは一丁前で、全く手を動かさないビッグマウス野郎、天童善美(安田章大)
馬淵さんの元恋人で、俳優になる夢を捨て、今は介護施設でせっせと働く松尾さん(岡田義徳)
この3人がそれぞれ、夢を追い始める一歩手前にいる人、がむしゃらに追いかけた結果夢の諦め方がわからなくなってしまった人、そして夢を諦めた人になっていて、つまり、主人公の馬淵さんにとっての今と、過去と、未来になっているんです。
夢を追う人の大抵はこの道筋を辿るんですよね。
最初はやる気に満ち溢れてたけど、段々周りとの決定的な力の差と自分の才能の無さに気付いてしまって、だけどなまじ努力はしてるだけに諦めることも出来なくてどん詰まり状態。
誰でも一度は多かれ少なかれないですかね?
ちなみに自分には浪人時代があるんですけど、どんなに努力をしたところで、いかんともしがたい壁がこの世にはあるのだとそこで初めて痛感しました。
今となっては微々たる挫折ですけど、いい体験でした。
話が逸れたました。
終盤で松尾さんが、実はまだ夢を捨てきれていないと馬淵さんに心情を吐露します。
そしてクライマックスで、馬淵さんは遂に夢を諦める訳ですが、諦めたからといって、第二の人生が幸せになるとは限らない。
一度抱いてしまった夢は、消えない呪縛として一生付いて回るんです。
でも、自分はこのクライマックスに辛うじて光はあったと感じました。
それは、夢は無惨なものにはなったけど、あんたの人生凄いドラマチックだよ!!
ってことです。
いいシナリオは書けなかったけど、あんたの人生がこうやったシナリオになって映画になったんだから、それは凄いことだ。
それはこの映画に限らず、誰のどんな人生だって、例え負けはしてもドラマになりうる様な輝かしいものだってことで。
最近聴いているRHYMESTERの歌詞を引用させてもらうならば、
馬淵さんに恋する天童を演じた関ジャニ∞の安田章大さん、凄く良かったです。
良い映画です。でもそれ以上に、凄く愛おしい好きな映画になってしまいました。
『さんかく』も面白かったですし、今月には今年2本目に新作『麦子さんと』も公開されるそうで、吉田恵輔監督ノってますね。
90点
"そんなあんたの人生は十分ドラマチック、だと思いたい”
ポップでカラフルなポスターのイメージで、明るく楽しい映画だと思っていたら大間違い。
人によっては心にガツーンとクリティカルヒット、なんて方もいらっしゃるでしょう。
どんな人がガツンとやられるかと言うと、今、夢を追ってる人。夢を追う自分に才能が無いことに気付いちゃった人。そして、その夢を諦めようか迷ってる人。
ビターでビターでビターな映画でした。
まったく、だから大好きな映画になってしまった!!
身なりに気を使わない感じもグッド
登場人物がとにかく愛おしい。
主要3人が特に。
脚本家を目指して夢を追い、ばしゃ馬の様にシナリオを書きまくる三十路女の馬淵さん(麻生久美子)。
口だけは一丁前で、全く手を動かさないビッグマウス野郎、天童善美(安田章大)
馬淵さんの元恋人で、俳優になる夢を捨て、今は介護施設でせっせと働く松尾さん(岡田義徳)
この3人がそれぞれ、夢を追い始める一歩手前にいる人、がむしゃらに追いかけた結果夢の諦め方がわからなくなってしまった人、そして夢を諦めた人になっていて、つまり、主人公の馬淵さんにとっての今と、過去と、未来になっているんです。
夢を追う人の大抵はこの道筋を辿るんですよね。
最初はやる気に満ち溢れてたけど、段々周りとの決定的な力の差と自分の才能の無さに気付いてしまって、だけどなまじ努力はしてるだけに諦めることも出来なくてどん詰まり状態。
誰でも一度は多かれ少なかれないですかね?
ちなみに自分には浪人時代があるんですけど、どんなに努力をしたところで、いかんともしがたい壁がこの世にはあるのだとそこで初めて痛感しました。
今となっては微々たる挫折ですけど、いい体験でした。
話が逸れたました。
終盤で松尾さんが、実はまだ夢を捨てきれていないと馬淵さんに心情を吐露します。
そしてクライマックスで、馬淵さんは遂に夢を諦める訳ですが、諦めたからといって、第二の人生が幸せになるとは限らない。
一度抱いてしまった夢は、消えない呪縛として一生付いて回るんです。
絶妙に気まずいこの後の展開
でも、自分はこのクライマックスに辛うじて光はあったと感じました。
それは、夢は無惨なものにはなったけど、あんたの人生凄いドラマチックだよ!!
ってことです。
いいシナリオは書けなかったけど、あんたの人生がこうやったシナリオになって映画になったんだから、それは凄いことだ。
それはこの映画に限らず、誰のどんな人生だって、例え負けはしてもドラマになりうる様な輝かしいものだってことで。
最近聴いているRHYMESTERの歌詞を引用させてもらうならば、
この世には無い最終回
楽なゴールがなくても生きて行けるかい?
耳ヲ貸スベキ/RHYMESTER
人生は続くんです。
願望込みで、こう思っていたい。
馬淵さん、あんたの人生ドラマチックだよ。
誰にも笑う資格は無い!!
地元に帰っての結婚式のシーン。地元の友達の台詞。
「それじゃ、ここのテーブルは全員結婚したってことか」じゃねぇよ。
見えないように舌ペロっと出してんじゃねぇよ。
人と比べて初めて感じられるようなものは”幸せ”って言わないんだからな!!
別れもさっぱりしてて好感
ラストで天童とくっ付かないとこも良いバランス。
あそこでくっ付かれても、結局男で解決かいってことになりますからね。
良い映画です。でもそれ以上に、凄く愛おしい好きな映画になってしまいました。
『さんかく』も面白かったですし、今月には今年2本目に新作『麦子さんと』も公開されるそうで、吉田恵輔監督ノってますね。
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